2005年11月16日

ミリオンダラー・ベイビー チャンピオンを目指す女ボクサー

 ずどっ。

 美しい女ボクサーが腰の入ったパンチを叩き込む。それまでの劣勢を一発逆転してしまう、強力パンチだ。エイト、ナイン、テン、立てない、相手は立てない、鼻の骨をぶち折られながらの逆転勝利である。

 クリントイーストウッドが年老いたトレーナー役で、30歳を過ぎた夢見る女ボクサーを鍛え上げるというストーリー。

 女ボクサーはどんどんのしあがる。最後にはチャンピオンになるんだろうか。どんな強敵が出てくるんだろうか。二転三転する、白熱した戦いが展開されるんだろうか。

 だが、後半、ちょっとおかしなことになってくる。もう、見てられない状態になってくる。

 もし見るなら、覚悟してから見たほうがいい。出来れば、軽い気分で見れる娯楽映画であってほしかったと思う。

ミリオンダラーベイビー関連一覧(アマゾンドットコム

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]/クリント・イーストウッド
 おもしろい映画でした。いや、おもしろいことはおもしろかったんだけど、ちっと物足りない感が残る映画でした。
 モーガン・フリーマンの演じるスクラップ視点から語られる話である、という設定だからなんだろうけど、周辺情報が少なく謎の部分が多くて、「そこに何か大きな仕掛けがあるのだろうな…イーストウッドっ!おれの目をごまかそうなんて10年早いぜっ!」と、人生の大先輩に心の中で毒づいていたのですが、その辺にはまったく触れずに終わります。やられたぜっ!というかその部分は伏線じゃなかったのね;
 ターミナルのときも書きましたが、誰かがだんだん認められていく映画は好きです。なので今回もヒラリー・スワンクがどんどん強くなって、クリント・イーストウッドや、多くの人に認められていく課程がとてもおもしろく、ウキウキした気分でみていました。で、終わりごろにただの成功物語に終わらない仕掛けが待っているのです。
 あのあたりがちょっと宗教(特にキリスト教)的というか、イーストウッドの「死」に対する考え方を提示しているというような雰囲気になってきてちょっとそこで感情移入が終わったというかなんというか、そこから客観的に映画を見るようになってしまいました。
 アメリカ人は最後までおもしろく見ていられるのではないかと。「アメリカン・ビューティ」でもそう感じたのですが、日本人(というか自分?)は感情移入できない部分がでてきてしまうんですよね。ヒラリー・スワンクの演じるマギーの年齢が32、33歳という設定もなんかピンとこなかった。(しかし、ヒラリー・スワンクの実年齢も31とわ。「ボーイズ・ドント・クライ」は6年も前なのか…)
 最近思うことは、「スパイダー・マン」とか、「スター・ウォーズ(新3部作)」とか、「ロード・オブ・ザ・リング」とか「マトリックス」とかのポップコーン・ムービー的な映画のほうが好きかもしれない…。

ミリオンダラー・ベイビー 3-Disc アワード・エディション [DVD]/クリント・イーストウッド
ゲール語(消えゆく言葉=消えゆく文化)、アイルランド移民、アメリカにおけるプアホワイトと呼ばれる階層の人々、宗教(ここではカトリック)、血縁の意味、尊厳死。
これらをベースに生きるとは何かを、過不足なく描ききっています。
セリフの一つ一つに伏線があり、それがきちんと回収されていく過程。
最後の最後に、なぜスクラップが語り部だったのか、わかったときのカタルシス。
完璧な映画です!
特にこのアワードエディションには、解説のブックレットが付いていて、これを読んでから見ると、ますます深みを感じ取れます。
映画館で見れなかった人にも、是非見て欲しい映画です。



グラン・トリノ [DVD]/クリント・イーストウッド
人との交流を通して、閉ざした心を
開いていく人の過程を描いた作品。

主人公ウォルトは、心の深い部分には、
家族でさえ入らせない。
戦争の後遺症か、それ以前の問題か。
自分でも何となく、わかっているのだろうが、
あえて見ないようにしているように感じる。
従軍した朝鮮戦争での経験を
ふんだんに使って防御する。

ただ、隣人でアジア系のモン族一家,
とりわけ少女スーだけは、
あっさり心の中に入り込む。
彼はスーに何を見たのだろうか?。
個人ではなく、一族全体を一つとして
考える部分だろうか。

スーの弟で内気なタオには、心を開かない
自分自身を重ねたのだろう。
タオへの異常なほどの入れ込みは、
自分と正面から向き合っているように見える。

結果として生まれる悲劇。
暗闇で見せる彼の涙の意味は重いと思う。

彼は不良達に何を見たのか。
スーとは反対に、自分本位の、
心を見せないようにしてきた自身かもしれない。

ミスティック・リバー 特別版 〈2枚組〉 [DVD]/ショーン・ペン
公開当時、前評判が良く、いつも質の高い映画通好みの作品を提供してくれるクリント・イーストウッド監督作品だから間違いないだろうと期待して観ましたが…決して、脚本もキャスティングも悪く無かったと思いますが、終始感情を揺さぶられる事が無く、記憶に残らない駄作です。もう一度観たいと思わないのだから、よっぽど自分に合わない作品だったのかなと思います。
この作品、一般的に評価高いですが、映画通の評価は低いようです。

グラン・トリノ [DVD]/クリント・イーストウッド
こんな内容とは

イーストウッドの作品は
若い時のはまだ見てない

最近の監督作だけ・・・
頑固で反骨ばりばりなのにビックリ。

タオの設定がリアルすぎる。
世界中にこんな男の子ふつうにいる。

ミスター・コワルスキーとモン一家の
雪解けが微笑ましい。

急展開し事件後の苦悩と
悟りのような潔さと結末。

監督は毎回、
遺作を作る位の気持ちかと錯覚。
★5

許されざる者 [DVD]/クリント・イーストウッド
 荒事からは足を洗っていたウィリアム・マニーの元へ若いガンマンが訪れる。娼婦に傷を負わせ賞金をかけられた無法者を追うためだ。マニーのかつての相棒ネッドを加えた3人は追跡行に出かけるが、その頃、町の実力者の保安官ビルは疎ましい賞金稼ぎたちを袋叩きにしているところだった。やがてビルの暴力が黒人であるネッドにも及んだ…。

 この作品では結局のところ西部劇が素晴らしいように思われがちだが、結局のところ暴力でしかないということである。保安官といえば、正義感いっぱいのイメージだがここに登場するのはそれが微塵にも感じられない。
 最後にマニーが保安官を殺していくシーンは怒りに溢れながらもものすごく冷静に始末していく姿が印象的でした。

ミリオンダラー・ベイビー【日本語吹替版】 [VHS]/クリント・イーストウッド

ミリオンダラー・ベイビー【字幕版】 [VHS]/クリント・イーストウッド

インビクタス / 負けざる者たち Blu-ray&DVDセット(初回限定生産)/モーガン・フリーマン
やはり、本作ではモーガン・フリーマン演じるマンデラの存在感が
圧倒的だ。特に序盤で、黒人による委員会がスプリングボクスの名前と
エンブレムを変えようとしている会議の席にマンデラ自ら乗り込み語り
かける演説などは、涙なしには見れない。

もちろん、それだけではないが、マンデラと言う人となりを少しでも
理解できると言うだけでも本作は見る価値があると思う。

あえて一点減点させて貰ったのは、あくまでもかつて南アフリカにアパルト
ヘイトと言う政策が存在し、それに黒人が苦しんでいたと言う事を周知の事実
として描かれているため、例えば数年後に子供が見てこの作品を本当に理解でき
るのか?と言う疑問がおきた事。

それと内容が淡々と描かれるため、若干物語の起伏に欠ける事。またラグビーと
いう、決してメジャーではないスポーツを取り上げているので、ラグビーのルール
を知らない人は、それはそれで見づらいか?と思った点。

内容の素晴らしさにケチをつけているわけでは決してありません。
一見の価値はあり過ぎるくらいあります。

チェンジリング 【VALUE PRICE 1800円】 [DVD]/アンジェリーナ・ジョリー
1920年代に、女性が一人で子供を産み育てながら、仕事をこなしていくということ。今でも大変な苦労があるのに、この時代においては偏見も含めて想像に絶する精神力の強さと努力がなければできないことだろう。
クリスティン(A・ジョリー)の息子の父親は「結婚」という「責任」から逃げた。それでも堕胎せずに、立派に子供を育て上げ仕事も人一倍こなす優秀な女性。
そんな彼女が、もっとも愛する息子が忽然と姿を消して行方不明になる。
ここから、クリスティンの悲劇が始まる。
権力をもった警察も政治家も、みな傲慢で怠慢で偏見の塊で、クリスティンを追いつめる。人を信じられなくなる、人から信じてもらえなくなる恐怖と絶望は、想像に絶する。絶望的な状況の中で彼女をサポートするのは、牧師と仕事の同僚達。ここで、見ている側も気持ちが救われた。A・ジョリーの深い母性がにじみ出た演技、母親のたくましさと強さを見事に表していた。特に犯人と二人きりで面会した時の迫力は凄い。
この映画は、実話に基づいているということだが、現代社会において、失われつつある「親子の愛」についても問題提起していると思った。子供への虐待という多くの事件、家族愛の欠落、女性蔑視、権力者の差別意識と偏見、弱者への接し方などあらゆる観点で考えさせられた深い作品。

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Posted by kabuki at 2005年11月16日 17:28
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