全力HP > 冒険 > 特別企画・仏友会たけながさんとの対談
| 仏友会 たけながさんのご紹介 信じられない軽装備で国内を行く、無茶な自転車旅行日記「9349」を自サイトにて連載中。仏友会というおごそかなサイト名にマッチした、仏像、神社の鳥居、聖書などを独自の視点で扱ったコンテンツやお笑いをテーマとしたコンテンツあり。 |
坂※傾斜している道。旅をしない人にとって、坂は単なる坂だが、目的地に向かおうとする人間にとっては上り坂と下り坂がある。仏友会たけながさんのコメントどうも。 うーん。 旅に出る前はいつも、ちょっと荷物が多すぎるんじゃないか、なんて思ってるんですけどね俺は。しょうじき、荷台に物を置きたくないですよ。 というか、やっぱりブロンプトンのブレーキはゆるゆるなんですね。つうか、どのサイトを見ても、ブロンプトンはポタリング用、みたいな書き方ですね。 で。 しぶしぶながら、いや、大乗り気で、これ以上ない晴れやかな気持ちで、読者を意識した文章で書いてみますよ、ある程度。 「坂」ですか。 いいですね、これ。このテーマ。 自転車で長距離走っていると、ぜったい坂に出会うんですよね。 内陸部を山越えなんてしなくても、沿岸部をだらだら走っていてもです。 たとえば九十九里みたいなところだと、砂浜沿いに平坦な道があって、坂なんてあまりないんですけど、リアス式海岸のところですね、紀伊半島とか三陸とか。 ああいうところを通る道は、海岸沿いに道をつくるとくねくねして遠回りになってしょうがないので、ある程度ショートカットしやがるんですよ(そもそも、基本的に沿岸が切り立った崖だ、というのはありますが)。 そりゃ自動車なら、距離が短くなってラッキー、てなものなんでしょうが、我々のように人力で走っておる者には、非常につらい。 そんなとき、俺はどうするか。 地図上で、そこからさきはそういう道だ、とわかっているときは、ペダルに負担を感じたらすぐ、自転車を降ります。むかしはがんばって漕いでいたりしたんですけど、いまは坂に入るなり降ります。 それから、押すわけですね。 まあだいたい、歩道なんてないので、路側帯をちびちびと進みます。まあ、そういう道は交通量が尠いと相場が決まっているのでとくに危険ではない。 「登坂車線」なんて標識があらわれたりすると、あー、急坂になるんだな、って気分が悪くなります。 速度計を付けてからわかったことですが、俺はだいたい、時速5kmで押しているようです。意外に速い。 押しているときは、いろんなことを考えたり、まったく無心になっていたりするんですけど、そのときの感情は、ほとんど記憶にないです。 いわゆる峠道なんてのは、道がくねくねと曲がりながら峠に向かい進んでいて、自分の走るべき道が、はるか上方に見えたりします。 へこみます。 あんなところまでいくのか、徒歩で。 でも押してりゃ著きます。そういうもんです。 そういうもんだ、ということがわかってからは、精神的疲労は感じなくなり、ただ肉体的な疲労だけが上昇の妨げになります。 1時間くらいは、平気で押します。2時間になると、休憩を要します。 けっこう急めな坂を押していて、傾斜がじゃっかん緩くなると、人は「下り坂だ!」と思ってしまうものらしく、自転車にまたがりペダルを踏むやいなや「まだ登りだ! 騙された!」とすぐ自転車を降りる、ということもあります(今の俺は、そういうことを何度も経験してきたので、騙されませんが) そういう、海の近くの峠道は、多くの場合、峠にトンネルがあります。これを越えれば、あとは下り、みたいな。 下りの話をします。 俺は降りません。ブレーキがゆるゆるだろうが真夜中だろうが。 だって、もったいないじゃないですか。それまでの苦労は、下りのためにあるんですよ。 ただ、やっぱり、危険なので、それなりに安全にくだります。そのための、いくらかの小技があります。 まずはラインどりですね。これは重要です。 安全のためにできるだけインをついてはしるべきなんですが、車が後ろからこなけりゃ、できるだけカアヴがゆるくなるように走るわけです。いわゆるアウトインアウトですよたぶん。 もちろん対向車線には出ちゃいかんですから(俺は出てもいいと思うんですけど、やっぱりカアヴのときはあぶないのでお薦めしません)、センターラインまでをコース全体と考え、その範囲内でアウトインアウトです。これで、だいぶ曲がりやすくなるはずです。 でも後ろから車が来たらどうすんだよ、って思うでしょ。 山道で、まわりには音を発するものは、ありません。 こっちは自転車で、あっちは自動車です。 エンジン音、タイヤの音は、聞こえるんです。 だから、下り中は前方だけを猛注意し、音が聞こえたら後方確認ののち、左側端に移動、です。 音をしっかり聞くテクニックとして、横を向く、というのがあります。 ふつうに走っていると、風きり音がすごくて、自動車の接近に気づきにくいばあいがあるんですね。 そういうとき、横を向く。 後方確認のためではなく、耳を生かすためです。横を向くと、右を向いたときなら右耳から風きり音が消え、非常にクリアに聞こえるんです。 だからして、走っていて不安になったら、横を向く、と。 夜中に走る人はあまりいないでしょうが、夜中だと自動車のライトが、カーブ2つ前くらいからこっちの路面を照らしますので、より安全です。 あとはそうですね、ブロンプトン(台湾)のばあい、ほんとにブレーキが利かないので(皆さんが想像している4倍は利きません)、全力でレバーを握っても、坂の途中じゃ止まれません。 だから、カーブの手前から最大限に減速し、カーブのときは自分の根性のかぎり身体をイン側に倒し、さらにはイン側の靴底を路面に接触させて補助ブレーキのように使います。 うん、対話でもなんでもないですね、この文章。 下り坂、ってのは、とにかく好きですね。まあ街中でも自転車で坂道をくだることがあるわけですが、5分以上ペダルを踏むことなく走り続ける、という感覚は、まずないですよね。 しかもそれに登りの苦しみから解放された、というカタルシスも加わって、もんのすごく気持ちいいんですよね。 それと、下りなら自動車とも拮抗できるんですよ。直線で離されてカアヴで追いつく。これが気持ちいいということは容易に想像がつきましょう。 急にまとめますけど、そんなわけで、のぼりは大変なんだけど、くだりがあるからやってられるんですよね、坂って。 ぜひ、かぶきさんも思いっきり坂を走っちゃって下さい。 で、次のお題ですけども、「野宿」でどうですか(もっと初歩から語り合った方がいいですかね)。 ※たけながさん、ありがとうございました。次回のテーマは「野宿」でお送りいたします。 |
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