迷子

先週の週末。
Mえだ氏の車でスノボやらローラブレードやりにどっかに連れってもらおうとメールを出したところ、
すいません、今週はちょっと・・」という返事が返ってきた。
なにぃ!デートか!!
というメールをさらに出すとカウンター攻撃的返事が返ってきたため、
それ以上突っ込むのはやめておいた。カウンター攻撃的返事の内容は最高機密であるため、公開することはできない。すまない。

そういえば、今週末は色々やることがあるのだった。
1年前の冬、私はマンションの自転車置き場においてあった自転車をサドルだけパクられた。
当時は若かったため、「どっ、どこのどいつだっ!!」と憤慨したものだ。
知り合いは、じゃあ、他の誰かの自転車のサドルをパクったら。お互いさまじゃん。と言っていた。
いや・・これはよく考えたらお互い様などではなく、自分の家に泥棒に入られたやつが、全然関係ない他の家に
泥棒に入るようなものである。
もしかしたら、私のサドルをパクったやつも誰かにサドルをパクられたのかも。
だとしたら、悲しいサドルの物語は私の所で止めるべきだ。
それからは、「自転車使わないと、歩くのがメインになって、いやぁ、健康にいいねえ」
などと強がってそのままにしていたが、今回はちょいと遠出する予定があったので、ついに自転車屋に行って、
直してもらうことにした。自転車屋までサドルのない自転車をカラカラ押して行く私。
なぜか道行く人の目が気になる。

自転車屋につき、店主に
「あのう、こちらでサドルだけ売ってもらえますか?」
と聞くと、髪ぼさぼさの原人のような店主は目を丸くしていた。・・が、すぐに元に戻って
「いやあー、ポストまでないんですかぁー。あったかなあ・・」
ポストというのは、どうもサドルのポール部分を言っているらしい。
店の奥のガラクタの中からさびたポールを出してきて合わせていたが合わないらしい。
別のポールを持ってきては合わない合わないというのを繰り返していたが、
ふと。近くの新品の自転車からポールを引き抜き、合わせてみたところ、ぴったり!
私は感動した。店主の風貌から言うと、「サドル? んなの、置いてないよ。新しい自転車買えば?」と
いいそうな雰囲気だったためだ。人を見かけで判断してはいけない。
その後、1年間ほっておいてホコリだらけになっていた自転車を綺麗に拭いてくれた。
空気も入れてくれた。見かけによらず低姿勢な人で、「高くついてしまって申し訳ないんですがー」といいつつ、
代金は3600円。相応の値段かも知れないが、私は気持ち良く代金を払い、次のミッションに向かった。

次は電話料金の支払いだ。長距離電話のみ、NTT以外につながるようになる(LCRっていうのか?)仕掛けが
あるため、この分だけコンビニに払込に行かないといけないのだが、月2〜300円だったりするため、
ついめんどくさくて2ヶ月程度ほったらかしにしていたのだ。これは数分で終わった。
コンビニも自転車屋の近くにあったため、全然時間はたっていない。

そして、今回最大の目的。「スーツを買いに行く」だ。
私は暑がりであるため、冬でも夏物のスーツを着たりしていた。
ほんとに寒いときは、その上からコートを着ればいい。が、年中着ていた夏物スーツも、ちょっとくたびれてきたため、
新しいのを買いにいきたくなったのだ。

タイムリーなことに、2、3日前に近くの「洋服のxx」からダイレクトメールが届いていた。
前は別のところに行っていたのだが、つぶれて100円ショップになるから、こんどはこちらをごひいきに、ということらしい。
近くといっても、場所を確認すると、歩いていける距離ではなさそうだ。自転車だと15〜20分といったところだろう。
自転車も完全復活した今、行くのはたやすい。行くぜ!待ってな!

えー、まずxx街道をまっすぐ行って、xx交差点で右折して・・げ、なんか駅前に出た。すごい人だ。
しかも歩道が狭いし、車道も狭いぞ。
ええい、ひとつ手前で曲がっても大差ないだろう。えい。
で、ここをまっすぐ行くと、xx通りに出るはずだな・・ん、なんだこの住宅街は。
なんで踏み切りがあるんだ?

自分の現在位置を見失った私はパニクっていた。
私は忘れていたのだ。15〜20分というのは、道に迷わず行けば、という条件付だったことを。

その後もさんざん迷い、結局1時間かかって到着。
20分かけてスーツを選んだり、試着したりした。結局2着買った。
この「洋服のxx」はスソ上げ、ネーム入れを当日にやってくれるため、スーツを買うときはここ!と決めているのだが、
時間はすでに夕方5時になっていた。スソ上げ、ネーム入れをお願いすると、6時までかかるという。
まあ、それくらいはかかるかもな。昼間だったら、もっと早かったかも。
とりあえずお願いして、どっかで時間つぶそうとうろうろしていた。
喫茶店で一人で1時間いるのは結構きつい。パチンコはやらないし。
ゲーセンにでも行ってうだうだしてるか、と思ったが。ないのだ。ゲーセンが。
代わりに2階建てのスーパーがあった。結局そこで、布団とかTVとか球根とか色々なものを見て
1時間経過。スーパーは「洋服のxx」から少し離れていたので、戻るときにまた少し迷った。
戻るとまだ出来てなくて、さらに30分待った。
完成品のスーツを手に入れ、全ての目的を果たした私はすっかり安心していた。

が、まだ終わっていなかったのだ。あれだけ散々迷ってきた道。すんなり帰れる訳がない。
結局帰りもきっちり違う迷い方をして、1時間かけて戻った。
久々の自転車で長時間乗ったため、シリが痛かった。風呂に入ったらシみた。
ちなみに痛かったのは、シリの丘の部分だから安心して欲しい。

安心したところで今回の日記を終わる。


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