ととっこ団通信
ととっこよじのぼる
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ととっこよじのぼる
 ととっこは、高いところに登るのが好きだ。

 まず手始めに、イスの上に飛び乗る。イスは足元がちょっとがたがたしてて不安定だ。飛び乗った反動でぐらぐらゆれ始める。

 ととっこはとっさにバランスを取るが、イスはぐらぐらゆれっぱなしだ。ととっこに焦りが見える。

 そして、ととっこは勢いよくイスからジャンプ。爆発する建物から脱出する、アクションシーンのようである。そのまま、壁とテレビのすき間にある、ととっこ秘密基地に逃げ込む。

 ふう、やばかったぜ。次は気をつけないとな。

 ととっこは顔を洗いながら、次のターゲットに狙いをつける。

 まずテレビの上に飛び乗る。続いて、隣接したラックの上に、そして部屋で最も背が高い、木の食器入れに飛び乗る。家具が階段状に置いてあることに目をつけた、周到な攻略法である。

 テレビやラックの上はごちゃごちゃと物がおいてあるが、食器入れの上は何もない。

 これはいい。世界が見渡せるぜ。

 ととっこは顔を洗いながら、そこをアジトに決めた。私は何度か、夜中に食器入れの上で光る二つの目に見つめられて、うわあと声をあげた。闇の中では、ととっこの目は光るのだ。

 そしてついに、ととっこはカーテンレールに目をつけた。カーテンレールには隣接する家具もなく、さすがにそんな高さまでジャンプできないだろうと思っていたのだが、ととっこは常識をぶちやぶる冒険野郎だった。

 カーテンレールを目指す。なぜならそこは、高い場所だからだ。

 丸い目を見開き、一瞬体を沈めたかと思うと、ととっこは跳躍していた。しかし、カーテンレールには遠く及ばない。およそ2メートルの高さがあるのだ。

 ととっこの跳躍した先…そこにはカーテン本体があった。ととっこはとっさに爪を出す。

 足場のない凍った崖にピッケルやハーケンで挑む登山家のように、ととっこは垂直に垂れ下がるカーテンに見事にしがみついていた。さらに、一歩づつ登り始める。

 ついにととっこはカーテンレールに到達する。

 おお…この眺めは素晴らしい。

 より高い場所に到達し、満足げなととっこ。

 私は、ととっこの爪で糸がびょろんと飛び出たカーテンを見つめ、ととっこの次の行動を見守った。カーテンレールから降りるときは一体どうするのだろうか。

 その点については、ととっこもしばらくして気づいたようだった。カーテンレールの上でしばらくうろうろした後、あれっと言う顔をしたのである。

 飛び降りられない高さではないが、ちょっと怖い。こいつはまいったぞ…。

 ととっこは、カーテンレールにぶら下げてある、洗濯バサミがいっぱいついたプラスチックのハンガーに目をつけた。私のパンツや靴下が干されており、ととっこから見ると、少しだけ地上に近い足場と見ることが出来るのである。

 ととっこはその足場にそろそろと下りた。

 ばつん、と音がしてハンガーはカーテンレールから外れて落ちる。耐久可能な重量を超えたのだ。大量のパンツや靴下と共に落下するととっこ。

 ここからがととっこの凄いところだった。

 ととっこは、ハンガーが完全に地面に落ちる前に、そばでぼけーっと突っ立って眺めていた人間の肩に飛びついたのである。

 私はびっくりするやら痛いやらで、ととっこの爪できれいに切り裂かれたTシャツを捨て、肩の傷にマキロンをシュッシュしつつ、次回からはカーテンレールに登ることを禁止したのだった。


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