ととっこ団通信
ぱくっこはまりこむ
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ぱくっこはまりこむ
 ととっこ団(こと&ぱく)は元気に遊ぶ。

 最近、私はひもの先にぼろ布をくくりつけたスペシャル猫じゃらしでととっこ団と遊んでいる。通常の猫じゃらしと違い、これならばかがまずに振り回しても、ととっこ団の目の高さでぼろ布を漂わせることができるのである。

 私の腰を気遣った、素晴らしいアイテムなのであった。

 床の上で、ふわふわとぼろ布を動かす。釣りの要領だ。

 ことっこぱくっこに緊張が走る。

 変なやつがいるぞ姉ちゃん! そ、そうね!

 こういう場合、不用意に飛び込むのはことっこである。ことっこの鼻先で、私はしゅっとひもを引く。ぼろ布は宙を舞い、ことっこの射程距離から逃れ、少し離れた床に着地する。

 見守ることっこ。学習しているのだ。初めて見るコイツは空を飛ぶことが出来るということを。

 ことっこは再び突進する。しかし、ぼろ布はまたしても寸前でしゅっと空中に逃げてしまうのだ。

 ことっこの適応は早かった。逃げたぼろ布が床に着地する前に方向を変え、次の着地地点に向かってダッシュを始めたのである。

 あせる私。さらにひもを引き、しゅっとぼろ布を引き寄せる。ことっこは、またしても方向を変え、次の着地地点に向かってダッシュしていた。決してあきらめない、すばやい動きのことっこであった。

 私もあきらめるわけにはいかない。ことっこが布を捕まえる寸前に、何度もひもを引き、ぼろ布をしゅっとたぐり寄せる。やがて、息が切れ、休憩にはいることっこ。私の勝ちだ。

 気を抜いた私のぼろ布を、押さえつけるやつが居た。ぱくっこである。

 ことっこが追い掛け回している様子をじっと見ながら、すきを伺っていたのだ。なかなかの策略家というか、単なる怠け者のずるいぱくっこであった。

 ぱくっこに勝ちをゆずり、私も休憩に入ることにした。さんざん遊んだことっこは、キャットタワーの隠れ家にしゅっと入って寝ていたが、遊びたりないぱくっこは動かないぼろ布にも飽き、あちこちを探検し始めた。

 しばらくして、きゅうきゅう鳴く声が聞こえてきたなと思ったら、ぱくっこが空気清浄機の裏側にはまりこんで出られなくなっていた。ぱくっこを救出する。

 しかし、元気がありあまっているぱくっこはまた探検に出かけ、おかしなところにはまり込んではきゅうきゅう鳴くのだった。

 しょうがないので再度、スペシャル猫じゃらしでぱくっこを疲れさせていると、パワー回復したことっこが合流して、延々と遊ぶはめになるのだった。

 パワーのかたまり、ととっこ団。遊び終えたととっこ団は、今日も幸せそうに目を細めて眠るのだ。


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