先代のととっこ団長は、当たり前のように私のひざや腹の上で寝ていたのだが、ことぱくは寝ている私にはあまり近寄らない。

　もしかしたら、私が寝ぼけて取って喰おうとしたことがあるのかも知れない。もしそうなら謝ろう。だが、たぶん、ととっこ団が私を完全に信用していないだけだと思うのだ。

　ひざの上に乗せると、以前は激しく暴れていたのが10秒くらいはとどまっているようになった。「ごはん」と「かつぶし」という単語を覚えた。腹が減ったときは「きゅぅうう」と鳴いて知らせるようになった。前足を握ってもあまりいやがらないようになった。

　でも、寝ているときは近づいてこない。私としては両脇にととっこ団を抱えて寝たいのだ。幸せいっぱい夢いっぱいなのだ。

　だがまあ、仕方あるまい。

　ふと。

　寝ている私の腰のあたりに、何かあったかいものが触れている。

　腹を上に向けてドヘーッと寝ているぱくっこであった。

　そうか、ぱくっこか。うちに来た当時はことっこの後ろに隠れて、逃げまくっていたぱくっこ。一生仲良くなれないかと思っていたが、そうか、私のすぐ横で寝るようになったか。

　寝たふりをして、ぱくっこが触れている部分に全神経を集中する私。ああ、ぱくっこが居るな。ここに居るな。目の前が暗くなり、私は眠りに落ちていった。

▲ドヘーッと寝るぱくっこさん

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