もしも魔王を倒しに行くという崇高な目的を持った勇者の仲間たちがおっさんとおばはんだったら。

魔王の城に行く途中の勇者たち。途中で怪物軍団に遭遇。

勇者「気をつけろ!襲ってくるぞっ」
おっさん「あー、しんどしんど。」
おばはん「腰痛いわー」
おっさん「やりすぎちゃうか」
おばはん「何のや? ぎゃはははは!」
おっさん「ぎゃはははは!」

勇者に怪物の一撃! 勇者負傷。

勇者「うおっ、やられた!回復魔法頼む!」
おばはん「なんや、めんどくさいなあ。『ちちんぷいぷい痛いの痛いの飛んでいきさらせボケ!』(呪文)」

勇者の体が光り輝き、傷が回復!

勇者「数が多すぎる!攻撃魔法頼む!」
おっさん「しんどい仕事はみんなわしやな…。『なんやコラボケ!文句あんのかカス!アホンダラ!』(呪文)」

怪物たちに巨大な雷が落ちる。怪物たちをやっつけた!

勇者「よし!引き続き魔王の城を目指すぞ!」
おっさん「ちょっとタバコ吸うてええか?」
おばはん「腹減ったわあ。たこ焼き買うてえな。」

途中、幾多の困難をくぐり抜け、ついに魔王の城へ。

勇者「これが魔王の城か!なんて邪悪な気配なんだ!」
おっさん「広い家やなー、30年ローン組んだら月々の払いナンボくらいやろ」
おばはん「税金もメッチャ取られるで。ここの人、ちゃんと税金対策しとるんかいな。」
おっさん「半分くらい駐車場にしたらええねん。儲かるで」
おばはん「あかんあかん。こんな田舎で駐車場やっても儲からへんて。」
おっさん「そうやな、なんや真っ黒なコウモリとか飛んどるしな。」

さらに襲いかかる怪物たち。やっとの思いで魔王の元にたどり着いた。

魔王「よくここまで来たな。どうだ、私と手を組まないか?何でも好きなものをやろう。」
おっさん「ほんまか!」
おばはん「組む組む!」
勇者「こっ、こらっ!」

魔王「ワッハッハ、勇者よ、いい仲間を持ったものだな。で、何が望みだ?」
おっさん「車! あとフサフサの髪の毛や!」
おばはん「マンション! 海外旅行! ほんでやっぱりゼニやな」
おっさん「あっ、『ゼニ』もアリか? ほんならわしもゼニ!」
おばはん「ゼニ!」
勇者「…」

利害関係一致。魔王とかつての仲間にボコボコにされる勇者。HP:1 MP:0

魔王「あっけないものだな。」
勇者「し…かた…ない。この呪文だけは…使いたくなかった。」

魔王「最後の悪あがきか。MP(魔力)がないのに、どうやって呪文を唱える?」
勇者「おまえ…たち…、魔王を倒せば…奴の持っている宝が全て…手に入るんだぞ…」

おっさん「なるほど」
おばはん「それもそうやな」

勇者の「呪文」は恐ろしいほどの威力だった。
全く無防備の状態で至近距離から攻撃を受けた魔王はあっさり倒れた。
世界の平和は守られたのだった。(完)

ドラ○エなどの有名RPGがこんな結末だったら、純真な子供はみな泣くだろうな…感動とは別の意味で。
と考えつつ、今回の日記を終わる。


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