Flashにかまけて、去年のオーストラリア日記を途中で放置してしまっていた。ま、いいか。覚えてる人もきっといないし。

という訳で、ゴールドコーストで初の出前になんとか成功した私たち家族は、次なるイベント「土ぼたる探検ツアー」に挑戦したのだ。

ホタルならわかる。だが、土ぼたるとは?私はお尻があやしく光るムカデを想像していた。さすがオーストラリア、変な生き物が居るらしい。

ツアーメンバーは全員日本人で、ガイドは日本語の上手な現地の人。なんとなくオーストラリア気分が薄れるような気がした。ホタルを見に行くくらいなので出発は夜。目的地は結構な山奥らしい。バスは市街地を抜け、激しいアップンダウンの山道がツアーメンバーを襲う。もう、半端なアップ&ダウンではないのだ。

ガイドは、
「ハーイ、続いて急な下り坂デース。ジェットコースターに乗るときのように、両手を挙げてワーッと叫びまショーッ!」
などと言い出した。

空中に内臓が取り残されるような感覚が私を襲う。楽しそうなガイドの顔が憎らしく見えた。その後ジェットコースターが3回ほど続き、私は到着前に既にぐったりしていた。

現地までは結構遠いらしく、車内での暇つぶ・・・リクリエーションが続く。「幸せなら手を叩こう」アレンジバージョンだ。手を叩くタイミングで運転手がクラクションを鳴らす。おお、なかなかやるな。

だが、「幸せなら足鳴らそう!」で足を慣らすタイミングで運転手が小刻みにブレーキを踏んだのには驚いた。内蔵が後方に取り残される感覚が再び私を襲った。許してくれ。どんな秘密でもしゃべるから許してくれ。

その後、ガイドの漫談などが始まったが、私はもういいからそっとしておいて欲しい気分であった。

途中、暗闇の中にカンガルーやコアラが居てバスから見えたり、「へびおじさんの小屋」に寄って首に蛇巻いて写真とったりしたが、なんとか無事に現地に着いた。

真っ暗な山に山小屋が見える。これから徒歩で山を登り、土ぼたるを見に行くのだ。なんというか、ハラヘッタメシクワセロ状態であまり乗り気ではなかった。私の母は空腹のあまり少々凶暴化していた。

その後、山の中でうすらぼんやり光るものを指して「あれが土ぼたるねーッ」と言われ、「こんなもののために…」と思ったり、野生動物(名前忘れた)がガイドの置いたリンゴをしゃりしゃり食っているのを見たりして、小屋に帰ってきた。

やっと飯の時間だ。牛肉、ワニ肉、カンガルー肉。赤ワイン、白ワイン。生クリームをたっぷり塗ったアップルパイ。うまかった。きっとここに至るまでの苦難も調味料になっているに違いない。苦労してありついた飯はうまい。

そのとき、正面に座っていたよその家族連れの父親(子供は小学生くらいx3人)は、よくわからない理由で子供を叱り付けて泣かせたあげく、「パパ、食べちゃおっかな〜」と言いながら飯を食っていた。

私の母は「食べちゃおっかな〜」というフレーズが気に入らなかったらしく、「何が食べちゃおっかな〜、じゃ!アホか!」と何度も呟いていた。

帰りは満腹、酔っ払い状態で同じ道を通る。バス内で大惨事が起こるのではと思ったがそうでもなかった。ところどころ小爆発は起こっていたようだが。

気がつくとホテルに到着していた。星が綺麗だった。

このツアー、二度と行く気はないが、こうして旅の思い出として心に刻み、ついでにHP更新のネタにする私であった。


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