再度ラーメン屋で餃子とビールを注文する冒険にチャレンジしてみた。
前回とは別の店である。

店の名前は珍満。発音するのが恥ずかしい気がするのは、きっと考えすぎであろう。

店に入ると、客は一人。おっちゃんだ。
ラーメン作ってるのもおっちゃん。私もそろそろおっちゃん。
おっちゃんづくしだ嬉しいな。ほい。

さて、店内のテレビではサッカー中継をしており、客のおっちゃんはテレビに熱中している。
私はラーメンと餃子とビールを注文するつもりでいた。

カウンター席に座り、メニューを見る。
結構色々なラーメンがあるようだ。が、その中で一つ、どうしても目立つ名前のラーメンがあった。
珍満ラーメン。
いや、普通に考えれば店の名前のついたラーメンということで、別にどうということはない。
ただ、これを声に出して注文するとなるとどうだろう。
いや、きっと私の考えすぎに違いないのだが、注文した途端、誰かに「おいおいチンマンラーメンてアンタ!」と突っ込みを入れられそうな気がするのだった。

心の中の突っ込みに負けた私は、「辛みそラーメン」を注文した。
だいたい、辛いヤツはうまいと相場が決まっている。多分。

しまった餃子とビールを忘れた。
追加注文しようとした私の目に、カウンター前に積まれているラーメンどんぶりが目に入った。
でかい。
あれは「大盛り用」なのだろうか。
だが、「普通用どんぶり」であった場合、さらに餃子とビールを完食する自信がない。ここは様子を見よう。

ラーメンは、例のでかいどんぶりに入ってやってきた。
辛そうなスープに半分に切ったゆで卵やねぎ、もやし、焼き豚が乗っている。麺は硬めのようだ。

スープをすする。
辛…うま…。

よし、餃子とビールのことは忘れて、今はこの辛みそラーメンを楽しもうではないか。

食べるうち、辛いので汗が噴出してくる。
汗だくになりつつ食う。スープも出来るだけすする。

うまかった。少なくとも、また来ようと思うくらいの味である。
店の名前もまず忘れないであろう。

なんというか、結局また、「ラーメン屋で餃子とビール」をクリアできなかった。

ま、次回に期待して今回はこんなところで終わる。


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