大地の精霊ノームさん
私は普段から、他人にひどいニックネームをつけている。ただし、心の中だけで。
今日は、その中から「大地の精霊ノームさん」をご紹介しようかと思う。
ちょっと長い名前なので、以下「ノームさん」と略す。
ノームさんは私と同い年の女性だ。だが、入社年度が私より早いため先輩にあたる。
なぜノームさんなのか。
私の中では、ノームというと、小人のイメージがある。
疲れきった正直者の靴屋のおじいさんが寝たあと、
「おじいさんの靴、なおしちゃうぞー」
といって、靴修理の仕事を全部やってくれる。あの小人だ。
この話が有名なのかどうかは知らないが、とにかくその小人のイメージなのである。
緑のダボダボの服を着て、緑のナイトキャップをかぶり、先っちょに星のついた杖を持って、
「地震起こしちゃうぞー」
と言ってみて欲しい。きっと似合うと思うのだが。
ノームさんの特徴は以下の通りである。
1)顔はあまり凹凸がなく、平面的な大黒様のよう。
2)お気に入りの服装があると、そればかり着るせいか何かの染みが良く付いている。
3)夏場の薄着時にもあまり処理をしないらしく、すごい状態の脇の下を容赦無く周りに披露する。
4)会話がオーム返し
5)人と話すとき、えらく接近する。
このうち、4)と5)については解説が必要だろう。
私はノームさんとは仕事の話しかしないが、例をあげるとこんな感じである。
「xxの見積もり早く提出しないと、お客さん怒っちゃいますよー」
「怒っちゃうねー」
「気合入れて作らないと。」
「作らないとねー」
「今日はお客さんところに3時に行くんでしたっけ?」
「行くねー」
ちっとも会話している気がしない。山彦のようだ。
また、会話しているときはやけに接近する。
通常、50cm〜1m程度の距離をとって会話を行うものだと思うのだが、
ノームさんは20cmくらいしか距離をとらない。
最近は割と慣れたが、最初のうちは「ちょ、ちょっと・・」と後ずさってしまったものだ。
「懐に潜りこまれたあッ!?」
「ふっふ、甘く見たね!必殺アッパー!!」
「ぐばあっ!」
という感じだ。侮れない。
ノームさんは独身である。
何かの飲み会の時に「私も2000年対応しなきゃ・・」と言っていたが、
どうなったのだろう。
基本的にはいい人なので、幸せになっていただきたいと思う。
私は2000年対応できそうにないが、まあ、とりあえず今回の日記を終わる。
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