バスの中で

普段、私は地下鉄を利用して通勤している。
ただし、バスに5分ほど乗って別の沿線の地下鉄に乗ると、始発駅であるため完全に座っていけるのだ。
バス代200円払うだけで、座って通勤。30分の睡眠。なんてすばらしいことだ。

という訳で、楽したいときは200円払ってバスに乗る。
最寄のバス停から目的の地下鉄駅まではバス停2つ分である。

今日も楽をしたくてバスに乗っていた。
混んでいるため、私はバス前部の入り口付近に立ち、つり革につかまっていた。
1つ目のバス停を通り過ぎ、「次は終点、xx駅前〜」という車内アナウンスが流れる。
そこで「ピーーーッ」という音が車内に鳴り響いた。
続いて、「次、止まります。次、止まります」の車内アナウンス。
完全に気を抜いていた私はびっくりした。
いつのまにか、バスのルールが変わって「つぎ止まりますボタン」を押さない限り、
例え終点でもバスは停車しない、ということになったのだろうか。
そうか、危うく人間満載のバスがそのまま薄暗い車庫に入ってしまうところだったか。良かった良かった。

ボタンを押した勇者は誰だろう、と振りかえると「出っぱっているもの押したい盛り」の子供が、
何度も何度もボタンを連打しているのだった。

しばらくして、終点目前の交差点に差し掛かった。ここで運悪く赤信号。バスは停車する。
ふと運転手をみると、傍らから柄が1mほどもあるかなづちを取り出した。ただし、かなづち部分は普通サイズだ。
「てめーらの命は俺が預かった!金目のもん出してもらおーか!さもないと俺の大かなづちが火を吹くぜ?」
とでも言うかと思ったがそうではなく、大かなづちを使ってバックミラーの調整をしていた。
なるほど、バスのバックミラーは座ったままでは手が届かないため、このような器具を使うわけか。
だが、1mかなづちでバックミラーの調整をするのは容易ではないらしく、
もうちょい下向けて・・ああ、行きすぎた。ちょい上に・・ああ、右に歪んだ。左に・・あぁ〜もう!
見ているほうがイライラしてくる。ひとしきり不器用な調整を続けた運転手であったが、
最後には観念し、立ちあがって手で調整をしていた。
最初からそうすればいいのに…。
だが人のことは言えない。
寝そべってビデオの再生ボタンを操作したいときに、近くのほうきの柄などを使用してボタンを押そうとしたが
誤って録画ボタンを押してしまい、せっかく録ったドラマがパーという光景が思い出された。
この場合はバックミラーがパーになっているわけではないので、まだマシであろう。

今日はこんなところだが、バス話にはもっと色々あるので、そのうちまた書こうと思う。
えっ、つまんないって?まあまあ。

なんだか中途半端な気もするが、そんなところで今回の日記を終わる。


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