迷子属性を克服する
迷子属性克服策 その1
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迷子属性克服策その1
大げさなタイトルだ。だが、私にはとても重要なことなのである。

自分の迷子を治すために、しんどい修行をしようなどという考えは私にはない。遊園地のアトラクションなんかにある巨大迷路に行きまくるなど、そんな修行は絶対続かないからだ。私は自分をよく知っている。

じゃあ、どうするのか。

色々探して目に付いたのが、AUの携帯についているGPS機能だ。GPSというのは、地球のまわりをまわってる人工衛星からの電波だかなんだかを受けて、自分の位置を地図上に表示する機械のことである。私が当時持っている機種にはGPSはついてなかったが、購入して1年半経っていたし、バッテリーの減りも早くなってた気がしたので機種変更することにした。

AUショップに行って、色々な携帯を見る。実は事前に、この機種だ!と決めていたのだが、その機種は人気があってかなり待たないと買えないとのことだった。

私は一刻も早くGPSを我が物にしたかったので、ちょっと人気がなさそうだけど、一応GPSはついている機種に変更することにした。なあに、携帯電話なんて、電話以外はメールをたまにうつぐらいしか使わない私だ。大して違いはあるまい。

機種変更というのは簡単なもので、ショップで書類を書くと、簡単に変更してくれる。電話番号はそのまま、メモリーに入った知り合いの電話番号やメールアドレスもそのまま移してくれるのだ。そんでもって、そのまま持って帰れる。

ショップを出た私は、さっそくGPS機能を試してみた。

メニューからGPSを選ぶと、どっかに接続するだの、位置情報を送信するだのして地図が現れる。その間、約30秒ぐらいだろうか。

電源入れればすぐに地図が見れると思っていたのだが、若干手間はかかるようだ。しかし、私はこの瞬間から地球の周囲をまわる人工衛星を味方につけたのだ。

ふふふ、これで入り組んだ住宅地も怖くはない。迷子属性を金で克服した私は有頂天だった。

見知らぬ土地、いや、ヘタしたらよく知っている土地で迷子になっても携帯を取り出してぴぴっとやれば、決して迷わない大人の男として振る舞うことが出来るのだ。

その日から、週末になるとわざと迷うようなところに出かけてはGPSを頼りに帰ってくるという、異常な行動を取り始める。

うわあ、全然知らないとこにきちゃったあ、どうしよう。

そこで、携帯を取り出して、ぴぴっ。30秒停止。

急にひらめいたような顔をして歩き出す。しばらくして、また立ち止まって携帯でぴぴっ。30秒停止。

西に向かったつもりが東に向かっていたことに気づき、進路修正。

当時のGPS機能では、自分の向いている方向がわからなかった。そこで、少し移動したあとに再度GPS機能を作動させることで自分の向いている方向を知るという技を使ったわけだ。

だが、この技には一つだけ欠点があったのだ。
<つづく>

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