当初は５，６年くらいは10メガなんて超えるわけねーぜと思っていたのだが、意外に早く容量オーバーの日はやってくる。
変な色気を出してFlashだとか、画像だとかを増やしたのが原因だ。色気づく年頃なのだ。
どうしよう。
古いファイルを消すのはどうだろうか。いや、それはしたくない。今となっては読み返すのも恥ずかしい初期の日記だが、私が歩んできた歴史なのである。というか、消したらコンテンツの数が減ってもったいないではないか。
私はFlashのファイルなんかを消したりして、なんとか日記だけは更新できる環境をキープしていた。不用意に画像を入れることは出来ない。容量オーバーになってしまうからだ。私は世界の謎に思いをはせる考古学者のような面持ちで、自分の部屋のクーラーの画像をアップロードしようかどうか悩んでいた。
ここにクーラーの画像を入れることによって、…、入れることによって、んー、別に無くても話は通じるな。でも入れたい。しかし、容量オーバーになると、1メガあたり月に1000円取られるというむちゃくちゃな規約もあった。クーラー画像一枚アップロードするのに1000円取られたら…悔しくって夜も眠れない。ちくしょう、マヨタマバーグ定食食えたのにとのたうち回りそうである。
そんなある日、ネットの知り合いから教えてもらったのが、COOL ONLINE。ここの無料スペースは、開くたびにポップアップウインドウが出るというめちゃくちゃうっとうしいものだが、有料スペースの料金体系は画期的だった。
月500円ほどで300メガの容量を使えるというのだ。
300メガって、今の30倍？そして、月500円くらいなら出してもいい。
結局申し込んだら初期費用がかかって年額1万円程度になった。1万円か…。1万円あったらちょっと派手に飲みにいけるんじゃないかと思ったりもしたが、私の中の飲みに対する欲望を死に物狂いで押さえつけて、支払った。
思う存分画像を使える嬉しさ。Flashなんかも気軽にアップロードできる。素晴らしい。しかも、URLに自分の好きな名前を入れられるのだ。
私は、
zenryokuhp.cool.ne.jp
という名前にした。「cool.ne.jp」以前が自由につけられるということだった。
ふっふ、ホームページらしくなってきやがった。
それから私は、さらにホームページを充実させていった。時には一週間さぼったり、一ヶ月さぼったり、三ヶ月さぼったり、半年さぼったりしたが、まあまあ、充実していった。
Poserを買って、ようやく3DCGを使ったコンテンツが作れるようになったり、PoserでFlash素材を作れるようになり、眠ってたFlashがふらふらと歩き出したり、自転車旅行の記録をデジカメで撮って、一応方向性のあるコンテンツが出来上がったりしていった。もちろん、ちょろっと始めて飽きて放り出したものも山のようにあったが。
2004年、私は気が狂ったようにFlashを増産していた。気がつけば、300メガあった広大なスペースも、そのうち150メガを使ってしまっていた。
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