とことことこ。
人差し指と中指を二本の足に見立てて、私は自分の右手を人間のようにととっこの前で歩かせる。見つめるととっこ。空気が緊張する。
私は右手を、ととっこの目の前でゆっくり歩かせ続け、唐突に、しゅっ!と枕の下にもぐりこませる。ととっこの瞳はきゅうっと拡大し、狩の体勢にうつったようだ。
私は、枕の下からちょっとだ指先を出し、しゅっと引っ込める。数回続けていると、ととっこが突撃だ。
枕の下に前足を突っ込んで、高速パンチを叩き込むととっこ。反撃を食らう前に離脱し、第二撃のために体勢を整える。
私の右手は、枕の下から静かに出て行く。人差し指と中指でとことこ歩きながら、ととっこの方に向かう。警戒中のととっこの目の前で、私の右手はジャンプし、ととっこの頭を手のひらで覆う。
ととっこは、私の右手をはがし、激しく噛む。手の甲の表面が、ぽつぽつとへこむくらい噛む。ごりごり言わせながら噛む。私の右手は降参し、人差し指と中指で走って逃げる。
だが、ある日、あれは決して本気で噛んでないということを思い知った。
私は、ふと気まぐれで、固形の猫餌を指でつまんでととっこにやっていた。ぽりぽり食うととっこ。何回目かに、猫餌をやったとき、ととっこの歯の照準が狂って、私の人差し指をがぶっと噛んでしまった。
血が出た。物凄い破壊力。強大な力を普段は隠している、大したととっこであった。
いつも歯型がつくほど噛んでいるあれは、単にじゃれているだけだったのである。愛情表現だったのである。
そんな愛情表現をやり終えたととっこは、くるりと丸くなって眠るのだった。
▲警戒ぎみのととっこ団長
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