私ももう、30歳半ばを迎えた。いい歳をしているわけである。
世間では、そのくらいの歳の人は親を温泉旅行にご招待したりなんかして親孝行をしているわけだ。うちの妹も両親をハワイ旅行に連れてったり、温泉につれてったりとかなりの親孝行っぷり。
親不孝な私も、人並みに何かしたい。しかし、温泉旅行は懐がちょっとアレだ。
そんな思いをこっそり心にしまいつつ、実家の大阪に帰省した。
実家には、7年前に購入したシャープのノートパソコンがある。両親がメールとかインターネットがしたいというので、私がコレがいいんじゃないのと適当に奨めたパソコンだ。たしか当時、20万近くしたはずだ。
このノートパソコン、30分以上使うと熱を持ってめちゃめちゃ熱くなる。そして、動作が異常に遅くなり、不正な処理をしまくる。
▲灼熱ノートパソコン様
両親や妹は腫れ物に触るかのようにこのノートパソコンを使って、メールだのワードだのを使っているのだ。
母などは、何かエラーが出ると「ひいっ」と恐れおののく。たたりを目撃した村人のようである。「強くクリックしすぎたのが原因やろか」とおろおろしている。
黙っているとお供え物をそなえて、ノートパソコン様の怒りを鎮めそうな勢いだ。
当初はこのノートパソコンで絵を描いたりしてアクティブに使っていた両親も、最近は離れがち。なんせ、30分経つと恐ろしく不自由な状況になるのである。当初はボケ防止にとかなんとか言っていたのだが、こんな環境ではストレスがたまるばかりだろう。
で、親孝行の真似事がしたかった私は、10万円以下の安いパソコンを両親に贈ろうと思ったわけだ。
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