いろいろ考えすぎて眠れないときの対処法
「心がまえ」とか「習慣」とかで対策するよーなもんじゃなく、もっとダイレクトな、もっと具体的な、妻との雑談の中で生まれたライフハックめいた発見である。
ある日、妻はいつものように職場の不満を飯を食いながらぶちまけていた。
それでね、職場のxxさんが私のことをね…
私は知らんがなと思いながらもぐもぐとおかずを食っていた。純粋におかずのことだけ考えていたい。肉と野菜の甘辛く煮た味付けの世界でもぐもぐしていたい。ちなみにこのおかずは私が作ったので私の好みにバッチリ合ってる。
当初こそ、私は「愚痴を聞くのも夫の役目だな!」と思って聞いていたけど、妻はずっと、いつまでも、永遠に愚痴を言っている。
もう私くやしくて、そのこと考えると夜も眠れなくて…
気がつくと、悔しくて眠れないという話題になっていた。私はどうにか楽しい話題に変えたくて、ちょっとした軽口を口にした。
布団の中で、勉強になる話をイヤホンで聞いて過ごしたら有意義かもねー。
ピキィッと空間が凍る音がして、妻がギロリと私を睨んできた。
第183次夫婦戦争の勃発である。
回避しようと思った私は、口からでまかせを吹いた。
ホラ、校長先生の長話とか眠くなるでしょ。昔は小学校の朝礼で女子生徒がばったんばったん倒れるように寝ていたらしいよ。すっごく難しい話をイヤホンで聞くことによって、睡眠が促進されるワケよ。
頭脳をグルグル回転させ、急にベラベラと饒舌になった私は、妻の様子をうかがう。妻は怪しんでいるが、眠れる方法を私が提示したことで、一定の満足感を得たようであった。
でも、難しい話って、NHKの教育番組とかを聞くの?夜中にはやってなさそうだけど…
録音しておけばいいんじゃないかな。まー、それだと面倒くさいか…
妻の不眠対策という話題になったぽいけど、永遠に愚痴を聞くよりは1,000倍マシである。私は食事を終えた後、具体的な方法を調べることにした。
寝る前に頭を空っぽにする方法
具体的には、こういうのが良さそうという結論になった。
上記は、以下の条件に合う「難しい話を寝るときに聞く」具体策である。
- 音楽とかナシでNHKのニュースみたいに淡々と話してるものがいい
- 寝ている間ずっとループしているか、長時間再生できる音源が必要
- 準備に手間とか時間がかからないものがいい
だいたい、妻は悩んでる悩んでるといいながら、じゃあこうしたらと言ったら「それはめんどくさい」といってやらないのだ。なんなんだ、本当に悩んでるのか。でもまあ、何事もハードルを極限まで下げるのは実行のコツかも知れない。
ここまで、ほぼ私の思いつき。いわば「机上のクーロン」である。
だが、私には勝算があった。
こんなもんで不眠で悩んでいる人が眠れるわけはない。しかし、眠れなかったとしても、「眠れない時間を有意義に使える」という前向きな体験が出来るはずなのだ。どっちに転んでも一定の満足を得られるという、ズルい着地点を目指して、私は詐欺師の笑みで妻に勧めてみた。
Audibleがしばらく無料で使えるからお金かかんないよ。ほら、このワケわかんない数学の話とかどう?全く興味ないでしょ。私も1ミリも興味ないよ。眠れること請け合いだよ。
私も少し聞いてみたが、短時間で頭の中に霧がかかる感覚に襲われた。これはワンチャンあるかも。
こんなんで眠れるわけないわ。不眠ナメんなよ。おやすみなさい
妻は寝言とかイビキがものすごいので、最近は夫婦別室で寝るスタイルである。
私はいつもどおり、特に問題なく寝た。
翌朝、妻が数学に目覚めて朝からフェルマーの最終定理を証明してしまった。してしまったら面白かったのだが、あいにくそのようなことはなかった。
寝れたわ…
え?
寝れたって言ってんの!なんか、数字の話聞いてたら、何も考えられなくなって…寝た!
なんと予想外に効果が出てしまった。
無理やり理由を考えるとしたら、こういうことか。
- 悩みは人間だけが持つもの。ということは、人は左脳で悩んでる。
- 日本語音声は、強制的に左脳を使わせるトリガーとして作用する。
- 左脳の処理速度は、音楽や絵を処理する右脳と比べて遅い。左脳を使わせる別情報をぶつけるとバグる。
確かに私も、書類の住所とか書いてるときに話しかけられると、高確率で書き間違えるからな…。まあ、それはマルチタスクができないとかの、別問題かも知れないが、要するにマルチタスク不能なキャパを超えるムズい音声をぶつければいいんじゃないか。
その後も、妻は「わからん音声睡眠」を続けているので、たまたまその日は疲れてただけとかじゃなく、それなりの効果があったようだ。
考えを止める方法 どうやって確認する?
まー、私は別に脳科学の専門家とかでもないので、根拠は間違ってる可能性はある。
でも、「いま、考えが止まってるよな?」「うん、止まってる」と実感できるんだからしょうがない。
それでも個人差というものがあるかも知れない。この方法があなたに実際に効くのかは、お金をかけずにチェックできる。Amazonのオーディブルは「サンプルを聞く」で数分間お試し視聴ができるので、それを利用するのだ。
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これを聞きながら、なんか日常の悔しいこととかムカムカすることを考えてみるのだ。あれ…考えられない…という場合は成功。
マルチタスク能力が優れている人は、日本語だと聞きながら思考が出来てしまうことがあるっぽい。すげーな、ある意味うらやましい。そんなときはこれ。
全然聞いたことのない国の言語を聞くほうが思考キャンセル効果が高いと思う。私が試した中では、これが一番良かった。言葉の意味がわかったとしても1ミリも興味わかなさそうな内容だ。
なお、お試しだと5分で終わっちゃうので、睡眠時に使うにはフル版(9時間とかある)を使うのがいいだろう。フル版はAmazonのオーディブルの1ヶ月の無料期間中にゲットすれば、無料期間終わっても、引き続き聞ける。
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