ととっこは、テレビの動物番組が好きだ。特に鳥がぱたぱた飛ぶところが大好きである。
そういうシーンが出てくると、ととっこはテレビににじりよる。緊張した体勢だ。いつでも逃げられるように、へっぴり腰である。
テレビの中の鳥が唐突に飛び立つ。
ととっこはテレビの画面を前足でばしばし叩く。いや、正確には鳥をばしばしやっているのである。逃げようとする奴にはめっぽう強いととっこであった。
紙袋とかビニール袋から私が手をちょっとだけ出しているときも同じような反応である。ちょっとだけ顔を出して引っ込むという動きが大好きなようで、黒目をきゅっと拡大させて狩のポーズを取る。
ちょっとだけ出ている私の手にはめっぽう強いととっこであったが、私の手が手首まで出てきてしまうともう、だめだ。近くにある、家具のすき間にしゅるりと身を隠すのである。勝てる相手にだけちょっかいを出すという、野性のルールに従った行動に私は感心した。
ある日。
ベランダの窓の外に茶色と黒のしま模様の猫がちょこりと座っていた。そいつは、ととっことを見ている。ととっこはそいつを見ている。
友達になりにきたのだろうか。友達ならいいが、結婚はまだ早い。娘をお前の嫁にやるわけにはいかんと興奮していると、ととっこがさらにそいつに近づく。
もはや、ガラスを隔てて20cmくらいの距離に急接近している二匹であった。
ああ、ととっこはかけおちしてしまうのだろうか。私を捨てて行ってしまうのか。
そのとき、ととっこが背中をまるめ、かぁー!と聞いたことの無い声を出した。初めて聞く威嚇の声だった。
しま猫は、なんだか残念そうな顔をして去った。
勝てそうもない相手なら、逃げるのが今までのととっこである。もしかして私を守ってくれたのだろうか。
真相はわからないが、この先、もしも友達が出来なくても私が友達になってやろうと思った。
ととっこは興味なさげに、朝食い残した猫缶の続きを食べていた。
▲ある寒い朝のととっこ団長
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