ととっこ団通信
ととっこうでまくら
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 どっこいしょ。

 ととっこはめんどくさそうに、座ってる私のひざの上に乗る。そして、丸くなって寝る。徐々に私の足はしびれてきて、私はととっこをどける。

 んなぁー!

 ととっこは私に抗議して、爪とぎ器でばりばりやり始める。

 私がうつぶせになって雑誌を読んでいると、ととっこは雑誌のところにやってくる。寝床の準備、ご苦労、という顔をして、読んでいる雑誌の上で丸くなる。雑誌の紙質は、ざらざらしたものより、ファッション雑誌のような薄くてつるつるしたものが好みである。

 私は雑誌の続きを読みたくて、ととっこの下からそーっと雑誌をひっぱり出す。

 んなぁー!

 ととっこは私に抗議して、爪とぎ器でばりばりやり始める。

 さて、もう寝ようと思って布団の上に仰向けになる。ととっこが私の横腹にお尻を押し付けて顔を洗い始める。振動がととっこのお尻をつたって私の腹に伝わり、ちょっと酔いそうになる。

 しばらくすると、ととっこは私の脇の下辺りに横になる。前足は私の腕にかけている。私はととっこに腕を押さえつけられているような、もうちょっと見方を変えれば、腕枕をしているような態勢になる。

 何故かととっこは、私の左脇を好んでやってくる。右脇には来ない。スノーボードには左足を前にするレギュラースタイルと、右足を前にするグーフィースタイルがある。ととっこはなんというスタイルなのかはわからないが、そういうのがあるのではないか。

 私はととっこの背中に手を乗せる。

 ぐろろろー。ぐろろろー。

 ととっこはのどを鳴らす。人間の腕枕は、ととっこにはちょっと大きすぎるんじゃないだろうか。

 ぐろろろー。ぐろろろー。

 ととっこののどの音が、だんだん遠くに聞こえてきて、私は眠りに落ちる。


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