ととっこ団通信
ととっこひざにのる
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ととっこひざにのる
 ととっこは、私のひざの上が大好きだ。

 私が座って、ひざの上に乗るスペースが出来ると、ととっこが乗ってくる。

 床に座っているときはもちろん、イスに座ってるときもぴょこ、と乗ってくる。

 ととっこは目を細めて私を見上げ、ぐろろろーぐろろろーとのどを鳴らす。私はととっこの背中をなでてやる。頭もなでてやる。ついでにのどのあたりもくすぐってやる。

 ととっこは私のひざのうえでくつろぐ。私の腕を、どこかにいかないように前足で捕まえて、ぐろろろーぐろろろーと言いながらくつろぐ。

 ととっこはきっと、私のことが好きである。

 こんなにも素直に、誰かに好きを表現されたことはない。私の両親は私を愛してくれているのだろうが、それをわざわざ表現したりはしない。素直に、愛してるなどと言われても違和感があると思う。

 ととっこは幸せそうに寝ている。私もととっこのことが好きだと伝えたいが、どうしていいかわからない。

 背中をなでたり、のどをくすぐったりする。いつの間にか、時間が経っている。

 私の足はしびれ、感覚がなくなっている。私はととっこをおろす。ととっこは不満げに鳴くが、ざぶとんの上に座らせて背中をなでてやると、やがてそこで眠りにつく。

 私は、足にだんだん感覚が戻ってきて、やがてびりびりとしびれて、無言でのたうちまわる。

 ととっこはそれを見て、不思議そうな顔をするが、くるりと丸くなって本格的に眠るのだ。


▲まぶしくて顔を隠すととっこ団長

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