ととっこ団通信
ことっこごろごろいう
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ことっこごろごろいう
 どたばたどたばた、わー。

 ととっこ団は、私の狭い部屋を走り回る。床にコルクマットをしきつめたので、音はかなりましである。しかし、夜中に騒ぐと私が寝られないのである。

 そこで、夜中にどたばたわー、が始まったときは、ことっこか、ぱくっこ、どちらかを捕獲してケージに収容する。

 大体、簡単につかまるのはことっこのほうである。ことっこは、ちょっとした物音に敏感に反応するなど、神経が細やかな感じがするくせに、割と警戒感なく私に近づいてくる。そこで捕まり、収容されるのだ。

 しばらくの間、きゅうきゅうと子犬のように泣いていることっこも、しばらくするとあきらめて寝る。遊び相手のいなくなったぱくっこも、キャットタワーの隠れ家とか、布製のキャリーに入って寝る。私もその後、静かに朝まで寝るのだ。

 朝になり、ケージの中でなんだかことっこがしょんぼりした感じで寝ていたので、開放してやることにする。出た瞬間、また騒ぎ出すかと思われたことっこは、そのまま私の布団の隅っこにころん、と横になり引き続き寝た。もうちょっと寝たいみたいなのである。

 「寝ているときは警戒感が弱くなる」という法則に従い、私はことっこをなでた。主に横腹をすぃーっとなでた。ことっこは寝続ける。猫特有の、なんだかにっこりしたような顔で寝続ける。

 ぶぶぶぶ。ぶぶぶぶ。

 携帯電話のマナーモードのような音がことっこから聞こえる。これは、ごろごろ言っているのではないだろうか!ことっこがうちにきて、初めてごろごろ言っているのである!

 ととっこ団長はかつて、ぐろろろーぐろろろーと、豪快にのどを鳴らしていた。ととっこ団長のをスポーツカーとすれば、ことっこのこれは、50ccのスクーターであった。成長とともに、のどの音も大きくなるのかも知れない。

 どうしよう、今日をごろごろ記念日とでもするかと考えていると、ぱくっこがのっそり起きてきて私の姿を見つめ、またもとの場所に戻って二度寝を始めた。

 朝には弱い、ととっこ団なのであった。


▲初ごろごろをしたことっこさん

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