タイマー録音が20件できるラジオはあっさり見つかった。
トークマスターというのがそうだ。持ち運びの出来る、ポータブルラジオ。私の感覚では、ポータブルラジオの相場はせいぜい5,000円以下。しかし、このトークマスターは約3万円だ。なんだこれは。
よくよく説明を見ると、mp3プレイヤーの機能があって、ラジオだと最大60時間ほど録音できるという。
うむ、そんなに録音する気は全くない。しかし、現在MDを愛用している私には、mp3プレイヤーは未知の世界だ。まず、軽そうだ。そんでもって、エンバンを回転させたりしなさそうなので、電池持ちが良さそう。他は、うーん。
そう、別にMDでもいいんじゃないと思ってたとこが、mp3プレイヤー購入に踏み切れなかった理由だったのだ。
実際に数値を見てみると、重さは96g、連続再生時間は20時間とのこと。これは凄いことなのかよくわからない。
だが、今まであまり触れてこなかったラジオ番組、しかも深夜にやってる面白いやつを朝の通勤時間に聞くというのはやってみたい。
思い切った。てやっ、と叫んでみた。
私はネット通販で、やけに高機能なラジオを注文してしまったのだった。
翌日。
現在は私とは別の部署に居るNさんにトークマスターのことをメールすると、
「トークマスターって海外の正体不明の何かだっけ?それとも10万円以上する高いやつだったかな?」
と、当時調べたけどまるで興味がわかなかった旨の返信が届いた。
いいだろう。
独自の考えでマイナーなものを買っては、そこそこ使いこなしたり、使わずにしまっていたりする私だ。使いこなしてやろうじゃあないか。
ただ一つ心配なのは、トークマスターはラジオの語学講座を録音したり、発音練習したりするための機能が充実しているが、そこらへんの機能はまったく興味がなく、低俗な深夜のラジオ放送を朝に聴きたい、というその一点にのみ私の意識が集中していることである。
時が経てば、語学講座にも興味がわくだろうか。
多分、わかないだろう。今は、低俗な深夜のラジオ放送に全てを賭け、前へ進んで行きたいと思う。
引き出しの奥のラジオを引っ張り出すへ
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