バイオミックスは、何でも消臭できるわけじゃない。
アンモニア臭やカビなんかには効果があるのだが、臭いもの全般に効くわけではない。
バイオミックスの正体であるバチルス菌は、あれは食うけどこれは食わないという好き嫌いの激しい菌だったのだ。
もっとも、人体を食われたりすると怖いので、そのほうがいいような気がする。
さらに、どうやら条件によってもバイオミックスが効かない場合がある。
大きくは2つ。「空気のながれがない場合」と「殺菌作用がある薬品と一緒に使った場合」だ。
順に見ていこう。
バイオミックスは空気の流れがないと、拡散しないので効果が薄い
窓を閉め切った密室で、扇風機などもない場合はにおいとりには効果が薄いらしい。空気が流れてないと、直接振りかけた部分には効くが、空中を漂っている悪臭を消臭できないようだ。まあ、これはなんとなくわかる。
殺菌作用がある薬品と一緒に使うと、菌が死ぬので効果がでない
カビを除去する強力な薬品だとか、漂白剤だとかを併用すると、より高い効果が出るんじゃないかという気はする。しかし、実際には漂白剤などの殺菌作用で、バイオミックスの菌が死んでしまうらしい。バイオミックスの菌がいっぱいつまったバイオ液は単なる泥水と化し、なんだこれきかねーじゃん、ということになってしまう。
効かない消臭剤なんて、無駄以外の何者でもない。使い方にはちょっとだけ注意して、楽しい無臭ライフ?を送ってみるとしよう。
前回は、買って1ヶ月の靴がみごとおしっこ臭から立ち直った。
今回は、買って1年半が経過し、そろそろ靴の底もはっきりわかるほど磨り減ってきて、私の足の臭いが染み付いた靴を使って実験してみたい。バイオミックスは私の足の臭いに効くか?
この靴はねこのおしっこには侵されていないが、私の足の裏に侵されている。
なんだよ、また靴かよ、と思うかも知れない。
本当は私の部屋の消臭実験をしようと思っていたのだが、試しに粉状で置いておいたバイオミックスが効いたのか、はたまた、私の部屋は元々臭くなかったのかがわからなくなってしまってボツとなった。
消臭しようと思っていたということは臭かったということだと思うのだが、今現在においが消えている以上、そんな不名誉な事実は認めたくない。
そんなことはおいといて、靴の実験をしてみよう。
▲実験対象の靴
まず臭いをかいでみる。
ぐぼほっ!
予想以上の破壊力だ。こってりしたようなすっぱいような、形容しがたい臭い。多分、そこらの働くお父さんの靴も似たような臭いがするんじゃないだろうか。
「私は足の臭い人です」と告白してしまったような気がして少し後悔しているが、実験にはちょうどいい。
バイオ液を靴にかけてみる。
…!
なんとバイオ液を入れた霧吹きが目詰まりしたのか、液が途中から出なくなってしまった!
(その後、改良成功しました。 目詰まりしない霧吹きの作り方はこちら)
ただ、靴にはとりあえずたっぷりかかったので、実験は問題ない。
ものすごく不安だが、霧吹きの件はとりあえず後回しにしよう。
明日また、臭いをかいでみることにして、ここでいったん中断とする。
次の日。
靴のにおいをかいでみる。
ぐほっ!
おかしい、臭いが取れていない。ねこのおしっこ臭にはあんなに効いたのに、足の臭いには効かないんだろうか。
もう一度チャンスを与えてみることにしよう。
私は改良済みの霧吹きでバイオミックスを再度靴に吹きつけ、靴を放置した。
単なる足の臭いだったらファブリーズとかの方が効くかも…ということも少し思っていた。
ともあれ、もう一晩チャンスを与え、私は靴と玄関で別れたのだった。
次の日。
どうだろうか。足の臭いは消えて、新品のような臭いになっているだろうか。
臭いをかぐ。
うぐっ!
私の足の臭いは取れていなかった。
という訳で、バイオミックスは足の臭いには効果が無いらしい、ということが判明した。
残念。
実験2回目なんだから、あらかじめ効きそうなやつを選んでおけば良かったとか、少し後悔は残る。
足のにおいでくさい靴には、中に10円玉をいっぱい入れておくと臭いが取れるらしい…という生活の知恵を残しつつ、今回の実験を終了する。
判定:足の臭いは取れなかった。
期間:二日