「挫折しない服作り」追加分の「世に出しても恥ずかしくない服作り」では、スカートの作り方を解説予定だ。
調べてみると、スカートの作り方というのはいくつかパターンがあることがわかった。ここでは調べた結果をメモ代わりに残しておきたい。
大きく分けて、スカートの作り方には以下の4つがあるようだ。
それぞれ見ていこう。
Hipに両ふとももの3つにグループ分割した、どちらかというと、古い構造のスカート。DAZの Aiko Clothing Pack などのスカートなどがこの構造だ(Aiko Clothing Pack は、Buttockの部分がThigh)。無難な立ちポーズでは問題ないし、ポーズに完全追随する。しかし、足を開いたり、座ったりするとスカートが不自然にびろーんと伸びてしまう。
メリット: フィギュア本体に完全追随するので使い勝手が良い。無難な立ちポーズならとくに問題なし。
デメリット: 足を開いたり座ったりすると、ひずみが大きくなり不自然な感じにスカートが伸びてしまう。
グループ分割はHipのみ。 Chibibel に付属しているスカートなどがこの形態。足の動きにはモーフターゲットで対応する。こだわると、膨大な数のモーフターゲットが必要になるが、ほぼ納得のスカートの曲がり具合を表現することができる。
メリット: とても自然なスカートの曲がり方を表現できる
デメリット: モーフターゲットが山ほどできるので、ポーズに合うようにモーフターゲットのパラメータを指定するのが大変
グループ分割はHipのみで、フィギュア本体にはない関節(ボーン)が4つ追加されている(6本以上の場合もあり)。最近の主流っぽい。「ハンドル」はドラッグするとスカートがめくれるようになっており、レンダリング時には表示されない。曲がり具合の美しさに加え、ドラッグするだけでポーズに合わせてスカートを変形させることが出来るので使い勝手が良い。さらに微調整をモーフターゲットで行うこともある。
メリット: 自然なスカートの曲がり方を表現できる。 ポーズをつけるのが容易。
デメリット: 特になし
Hip部分のみコンフォーム型で、スカートのひらひら部分をダイナミックにした形状。話に聞いただけで見たことはないのだが、テスト的に作ってみたら、結構イケそうである。混合型にする理由は、ポーズを変えてもそれなりにスカートがフィギュア本体に"ついてくる"ことと、若干クロスシミュレーションの時間を節約できることだろうか。
また、コンフォーム型では関節付近にボタンなどの飾りをつけると、ぐにゃりとゆがんでしまうが、ダイナミックグループの設定でゆがまない飾りをつけまくることができる。ロングスカートにも対応できそうだ。
メリット: 非常に美しいスカートの曲がり方を表現できる。 「ゆがまない飾り」をつけることが出来る。 ロングスカートにも対応できる。
デメリット: ポーズにスカートの形状を合わせるため、都度クロスシミュレーションが必要で、時間がかかる。
■まとめ
そんなわけで、PDF本では「関節追加型」を解説していきたい。ダイナミック混合型も面白そうなので、研究しておくことにしよう。
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