高尾山で冒険しようぜ

高尾山で冒険しようぜ

ここのところ「冒険シリーズ」が続いている。

 

冒険と言いながら、近所のラーメン食いに行く話だったり、銭湯行く話だったりでがっかりされた方も多いであろう。

 

やはり冒険は、少しは遠くに出かけなくては。

 

という訳で「登山」である。

 

小学校の頃、遠足で山登りをするのが凄くイヤだった。なんでこんなしんどい思いをしなければならないのか。

 

楽しいのは頂上で食う弁当くらいであった。

 

そう、今回なんとなくやってみようと思ったのは、「頂上で食う弁当のうまさ」がかすかに記憶に残っていたためである。
目標は、「山に登って、弁当うめぇ!」これで行く。

 

ターゲットは電車乗って一時間くらいでいける「高尾山」だ。標高約600mで、1時間半くらいで頂上まで行けるらしい。

 

装備はコンビニ弁当、ペットボトルのお茶x2、フェイスタオルをリュックにつめ、例の丈の短いズボンに靴を素足に履く。

 

見る人が見れば、
「山をナメとるのか、このがきゃあ」
と言い出しそうなスタイルだ。

 

一回目は適当にやってみて、二回目から徐々に改善する。これでいいではないか。少々失敗しても許されるであろう。

 

さて、電車で高尾山のふもとまで行き、のぼり始める。えっちらおっちらのぼり始める。

 


なんだか曇っており、山の中は霧が出ていた。

 

山のあちこちには山の神様をかたどった像があり、そこら中に神様の霊力が充満しているような気がした。神様の像を撮影すると、なんか怖いものが写ってしまいそうな気がしたため、やめておいた。

 

 

山に木の電柱が!

 

昔は、街中にもちらほら木の電柱が見られた。なんだか少し懐かしい。

 


道のすぐ脇に小川が流れているはずなのだが、干上がってしまっていた。

 

このあたりから、山の坂道の角度が「山!!」という感じになってきて、私の心拍数を徐々にあげていった。

 

そして、写真を撮る余裕がなくなる。

 

汗が吹き出る。

 

息があがり、乾いた呼吸音が漏れる。

 

今、全体のどのくらいだろうか。そろそろ1時間くらいは歩いた。すると少なくとも半分は来ているのだろうか。

 

しばらくすると、茶店ゾーンが見えてきた。雰囲気的には中腹といったところ。

 

地図を見ると、やはり丁度半分らしい。

 

 

中腹からの眺め。

 

晴れていれば関東平野が一望できるらしい。本当か?

 

この茶店ゾーンにはベンチや木の椅子がいっぱいある。よし、ここで一休みだ。ペットボトルのお茶を一気に飲み、しばし休憩だ。

 


少し進むと、なんかよくわからない門があった。

 

この時点で、私は既に帰りたくなっていた。
「よし、適当に弁当食って降りよう」
結論は恐ろしく早くでた。
弁当を食うには、さっきの中腹の茶店ゾーンが良さそうだ。少しばかり戻る。

 

そして、コンビニで買ってきた「豚しょうが焼き弁当」を開く。なんというか、適当にリュックに入れたので汁まみれであった。しかも、豚の脂が固まってしまっていて凄くまずそうだ。

 

時間は朝の10時。中途半端な時間だ。だが、この冷たい弁当を処分しなければならない。私は食った。そこには、小学生の時に感じた「弁当のうまさ」は微塵もなかった。

 

弁当の処理を終えた私は、しばらく休憩した後、おもむろに山を下り始めた。

 

よくもまあ、こんな急な坂登ってきたもんだよ、と言いたくなるほどの角度だ。下るときは、登るときよりも筋肉に負担がかかるらしい。

 

一歩踏み出すたびにぷるぷる震え出す私の足であった。

 

なんとかふもとまでたどり着いた。実に出発してから3時間。うち1時間は休憩であった。

 

ここから、15分ほどかけて八王子に移動、駅前の健康ランドに向かう。

 

もはや、私にとって「一人で健康ランド」は冒険でもなんでもなく、単なる日常と化していたのだ。チェックインして、風呂に入る。

 

「生き返る」とはこのことだ。風呂ー仮眠ー風呂ー仮眠。

 

時刻はもう午後1時であった。さらにメシを食って、風呂ー仮眠。

 

あ、午後5時だ。帰ろ。

 

家族連れも5時が目安なのか、ぞろぞろと帰っていく。そして私は電車、バスに乗って自宅まで戻ってきたのだ。

 

今回は、「疲れた後の風呂は気持ちいい」ことと、「八王子の駅ビルはいまだにそごう」ということだけが収穫であった。

 

どうも今回は目標を達成できなかったようだ。

 

次回に期待。

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