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Poserの莫大なデータがUnityのゲーム開発に使える!? ゲーム開発に使えるPoser3Dモデル使用ライセンスまとめ

PoserPro 2014 Game Dev が発売されて、Poserキャラが簡単にUnity環境に持ち込めるようになった。

 

え、なに、じゃあ、Unityでブラウザゲーとかスマホゲー作るときに、キャラデザいらないんじゃん?
これは一攫千金の予感!うっはうはー!

 

と思ったけど、Poserにデフォルト付属のキャラは大量にあるけど、本当にコレ使っていいの?

DAZなんかのメジャーフィギュア使ったら超怒られそうだしなあ。どうなんだろ?

 

色々悩んでいた私だったが、Twitterで教えてもらった。

 

「DAZはゲーム用のライセンス出してますよ。」 マジか!

 

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Indie Game Developer License(vendor DAZ3D only)

 

マジだった・・・。しかもなんの割引かしらないけど、「いかなる割引も適用されません!」って書いてあるくせに、30%オフになっている。どうもこれ、 プラチナクラブ 会員の割引っぽい。ライセンス購入する人は、 プラチナクラブ 会員に一時的に入会するとかなりお得価格でライセンスをゲットできるということだな。

 

SmithMicroのゲーム開発用ライセンス

Poserに付属の各種フィギュアなどは、「ゲーム開発にすぐに使える」と宣伝文句に書かれているが、Webに詳しいことは特に書いてない。ゲーム開発するひとは、確認しないと怖くて使えないだろう。

 

PoserProの規約だと「ローレゾ男性、女性、ミディアムレゾ男性、女性は無制限に使える。ほかは制限あり」みたいな記述。

Poser Pro contains both Restricted Content and also includes Unrestricted Content.
- “Restricted Content” means all Content included with or part of the Program that is not Unrestricted Content, including without limitation mesh objects (geometry) in any format, files in Proprietary File Formats, images, materials, texture, transparency maps, Documentation, and Company’s proprietary data.
- “Unrestricted Content” means Content included with or part of the Program that is specifically identified in the Documentation or listed in this EULA as Unrestricted Content. The following figure geometries and their associated textures are Unrestricted Content: low res male, low res female, medium res male, medium res female.
The Poser Pro EULA provides you the rights to reproduce, prepare derivative works based upon, distribute, publicly display, and publicly perform the Unrestricted Content for any lawful purpose other than to create a product which is intended to compete with the Program or to create new content which is intended to compete with the Restricted Content.
This is designed to allow Licensed Poser Pro Users to include creations based on these figures in Games and other similar products.

 

とりあえず、SmithMicroに問い合わせ中。

問い合わせ結果が来た!

Thank you for contacting Support. The Content License is included in the Documentation. Please consult the EULA included for the Content.

You are permitted to use the included content as an element within a game. You can not redistribute the content or derivatives of the content (give away or sell the content itself)

ざっくり訳すとこう。

サポートへの問い合わせ、ありがとうございます。コンテンツライセンスはドキュメントに含まれています。EULAのコンテンツに関する項目を御覧ください。

あなたは、Poserに含まれたコンテンツをエレメント(要素)としてゲームに使用することが許可されています。あなたは、コンテンツやコンテンツの派生品の再配布は許可されていません。(コンテンツそれ自身の無料配布、譲渡、販売)

あっ・・・たしかに、PoserPro 2014 Game Devのマニュアル(Poser Pro Game Dev Addendum.pdf)の6~7ページ、CONTENT LICENSEに書いてあった。けど、なんかすっごい難しいな・・・法律に関わってくるものだから、そういうふうになっちゃうんだろう。問い合わせてよかった。

というわけで、結論はPoserPro2014 Game Devのコンテンツは、ゲームの一部として使用することは問題なくできる!ただ、データ自身(FBX変換したり、ポリゴンを減らしたりしても同じ)を人にあげたり、配布したり、売ったりしちゃダメ!ってことらしい。

 

無印PoserPro2014にはこの項目がなかったので、PoserPro2014GameDevのみ、コンテンツをゲーム内で使えるライセンスが許諾されているということだな。

 

 

DAZのゲーム開発用ライセンス

 

収益が年間10万ドルを超えるかどうかで、インディライセンスか、コマーシャルライセンスの2種類がある。

 

年間支払とかではなく、一度払えばずーっと使えるというのは、ゲーム開発会社にとっては結構なお買い得かも知れない。逆に、個人で無料ゲーム作って遊んでるだけだと、高く感じるかもなぁ。

 

Indie Game Developer Lisense

インディゲーム開発ライセンス。年間10万ドル以下の収入の小規模ビジネスの場合利用可能。作ったゲームの収入ゼロでも、ゲームとして公開するならコレが必要になるようだ。

 

Commercial Game Developer Licesnse

通常のゲーム開発ライセンス。年間10万ドル以上の収入があるビジネスの場合はコレ。

 

注意!ベンダーごとにライセンスあり

ライセンスがあれば、DAZで売っているデータすべてがゲームで使い放題になるわけじゃあない。実はフィギュアなどの3Dデータをリリースしているベンダーごとにライセンスが必要なのだ。あと、当然、使うためには3Dデータを別途購入しなくてはならない

 

DAZ3D名義のデータすべてがゲーム開発で使用可能になるDAZ3Dインディゲーム開発ライセンス。 対象データはダントツに多い。(現在、5918アイテムあった)。SFもの、ファンタジーもの、モンスターにアジアンテイスト系など、カテゴリは多い。多すぎ。

 

ゲーム一個ごとにライセンス一個買えなどの制限はないっぽい。たぶん。

 

プラチナクラブ会員を利用すれば、$1.99アイテムやフリーアイテムもあるので、数だけで言えば一番使いでのあるライセンス。 DAZ3Dコマーシャルゲーム開発ライセンスもあり。

 

 

 

Predatron Indie Game Developer License Predatron名義のデータが対象になるPredatronインディゲーム開発ライセンス。対象データは現在248個。そのままゲームで使えるクオリティのLoREZシリーズ(ローポリゴンでモデリングされてる)や、モンスター、ヒーロー、セクシーな女性服に背景と、ゲームに出てきそうなアイテムがけっこう揃っている。

 

特にLoREZシリーズは、Poserっぽくないフィギュアが多いので「あ、これPoserから持ってきたやつだ」とバレにくい(!?)かも知れない。LoREZシリーズは、DAZのベースフィギュアなしで単体で使えるのも使い勝手がいいかも。

ライセンス1個で、3つのゲームタイトルまたはプロジェクトに使える。

Predatronコマーシャルゲーム開発ライセンスもあり。

 

IgnisSerpentus Indie Game Developer License ダークな雰囲気のデータが多い、IgnisSerpentus名義のデータが対象になる、IgnisSerpentusインディゲーム開発ライセンス。対象データ数は現在56個と少ないが、魔獣っぽいトラ Battle Cat を始め、闇の世界で活躍するようなデータが揃っている。モンスターは、現実に存在する動物(ハチ、クラゲ、蛇など)をモチーフにしたものがメイン。

 

ライセンス1個で、3つのゲームタイトルまたはプロジェクトに使える。

 

IgnisSerpentusコマーシャルゲーム開発ライセンスもあり。


 

 

SickleYield Indie Game Developer License sickeyild名義のデータ対象のsickeyieldインディゲーム開発ライセンス。対象データ数は60で、ちょっとどうかな・・・という品揃え。

 

Genesis2F振り袖という素晴らしいアイテムもあるのだが、これは共同アイテムでライセンスの対象外だそうだ・・・。

 

さらに、ライセンス1個でひとつのゲームタイトルまたはプロジェクトに使える、なんだか割に合わない気がするライセンス。

sickeyieldコマーシャルゲーム開発ライセンスもあり。

 

 

 

DzFire Indie Game Developer License DzFire名義のデータ対象のDzFireインディゲーム開発ライセンス。対象データ数は59と少ないながら、現実感のある作りこまれた自動車や戦車、サイボーグに廃墟などサイバーパンクな未来をイメージしたアイテムが多い。特殊部隊スーツやロボなんかも、いちいちかっこいい。

 

インディゲーム開発ゲームライセンス(収入年間10万ドル以下)で、それ以上儲かったらどうなるのかは謎。

 

ライセンス1個でひとつのゲームタイトルまたはプロジェクトに使える。

 

 

 

 

 

RawArt名義のデータ対象のRawArtインディゲーム開発ライセンス。対象データは205。モンスターモンスターモンスター。ほぼすべてモンスター。獣人やゾンビ、一つ目巨人に妖怪(?)と、ファンタジー系モンスターが揃っている。

 

ライセンス一個で一つのゲームタイトルまたはプロジェクトに使える。

 

RawArtコマーシャルゲーム開発ライセンスもあり。

 

割とどのベンダーも、ライセンス1個でゲーム1個(一部例外あり)と、強気な感じ。個人の感覚ではピンとこないけど、ゲーム開発のキャラ作成費用を考えたら、妥当なんだろうか。まあ、妥当かもなぁ。

Renderosity

ゲームライセンス用記述は特に無し。作者に個別に許諾を取る感じ?

 

RuntimeDNA

こちらもゲームライセンスに関する記述は見つけられなかった。個別に許諾をとる?

 

Poser World

ダウンロードメンバー(有償)になると、2600アイテム以上のPoserアイテムがダウンロードし放題。

また、ダウンロードしたアイテムについてはゲーム開発や3Dプリンターでの出力に使い放題(ロイヤリティフリー)という、わりと豪快なライセンスを採用しているサイト。

 

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初期のころのアイテムは、ちょっと品質が・・・。最近のはかなり高品質だけど。アイテムはDVDでも販売。(参考:PoserWorldのDVD買ってみた

ゲーム開発という観点から見ると、意外に狙い目のサイト。

 

>>>ゲーム開発や3Dプリンタにはロイヤリティがかからない ライセンス条項(原文)

 

まとめ

まあ、そんな感じ。個人がゲーム作ってそれなりの商売になる、なんてのはわりともう身近なことなのかも知れない。ブラウザゲーやスマホゲーにも、3Dからデータを作成したっぽいものもたくさんあるからね。その場合は、勝手にデータを使ったらもめるので、「3Dデータをゲームなどに使って公開する場合は、ライセンスが必要になる」とおぼえておこう。

 

これは、ポリゴンを減らしてデータ変換したとしても、売り物のデータをさらに配布する行為に当たるからなんだと思う。レンダリング画像や動画とはちょっと扱いが違うみたいだ。

 

いつの日の未来か、私もゲームを作る日が来るのかも知れないなと思いつつ、今回の覚書を終わる。

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