パーツ間にまたがったモーフやフルボディモーフを楽に作る　３

▲ビューアツールSHAPERで表示中のボコボコ・ボディ

　前回、ボコボコボディをグループ分けされた状態に戻した。

　次の作業は、パーツごとにobjファイルを保存し、Poserにモーフターゲットとして読み込ませる。

SHAPERにて、画面上部のメニューからFile→Save Asを選択

SAVE OPTIONが表示されるので、「chest」にのみチェックがついている状態にして、OKをクリックし、ファイル名をつけて保存

　パーツが多いときは「CLEAR ALL」ボタンでいったん全てのチェックを外してから、目的のパーツに改めてチェックをつけると便利だ。上の図では「CLEAR ALL」をクリックしたのでボタンが「CHECK ALL」（全てにチェックをつける）に変化している。

　ファイル名は、モーフの形状を表す言葉＋パーツ名としておくと後でわかりやすいだろう。この場合だと、たとえば「bokoboko_chest.obj」という感じ。このファイル名は、後でPoserに読み込んだとき、デフォルトのモーフターゲット名になるので「ahobaka.obj」などテキトーに名前をつけると少しだけ苦労する。デフォルトで「ahobaka」と表示されているのを手動でいちいち書き換えないといけないからだ。

同様の手順で、「bokoboko_abdomen.obj」「bokoboko_rCollar.obj」「bokoboko_lCollar.obj」を作成

　チェックしたパーツを全部バラバラに出力してくれる機能があれば楽なのに。あとで作者のMASAさんにメールしておこう。

ここからは、Poserでの作業になる。

Poserを起動し、FREAKをライブラリから呼び出す

　これから、先ほどパーツ別に書き出したobjを読み込むのだが、まず、該当パーツを選択状態にしておく必要がある。chestのobjを読み込むなら、chest（胸）を直接クリックするなり、パラメータ／特性パレットのメニューで選ぶなりして選択しておこう。

chestを選択状態にする

画面上部のメニューから、Object→Load Morph Targetを選択（日本語版の場合はオブジェクト→モーフターゲットの読み込み）

Load Morph Targeウインドウが表示されるので、「・・・」ボタンをクリックし、先ほど書き出したchestのobjファイルを指定

　Label(モーフターゲット名）が自動的にobjファイル名に変わる。私は当時「chest.obj」という名前で書き出したのだが、あとから「ああ、bokoboko_chest.objにしておけば良かったなあ」と少し後悔したのだった。

OKをクリック

　読み込み終わっても、フィギュアは何も変わらない。しかしよく見ると、パラメータ／特性パレットに「chest」というパラメータが出現しているはずだ。

モーフターゲット「chest」の値を1.0に変更

　私が「chest.obj」などというファイル名をつけたものだから、なんだかややこしいが、Chestを選択時に、パラメータ特性パレットの「Morph」のとこに出てくる「chest」というパラメータを1.0にすると、Chestがボコボコになる。

同じ要領で、「abdomen」「rCollar」「lCollar」にもモーフターゲットを読み込む

▲オ、オレの体がボコボコにィッ！

　これでとりあえず、体をボコボコにするという目的は達成したのだが、ボコボコのオン・オフをするのに各パーツのパラメータをいちいちいじらないといけないのがめんどくさい。フルボディモーフを作っておこう。フルボディモーフは1つのパラメータをいじるだけで、体の各部にある複数のモーフターゲットの値をいっせいに変更してくれるという便利なものである。

　とにかくやってみよう。

画面上部のメニューから、Figure→Create Full Body Morph（日本語版だと、フィギュア→フルボディモーフ作成）を選択

フルボディモーフの名前を聞いてくるので、適当な名前（ここではbokoboko）を入力し、OKをクリック

先ほど追加した、体の各部（chest,abdomen,rCollar,lColar）のモーフターゲットの値を0にする

▲キレイな体に

パラメータ／特性パレットからフィギュアの「body」（ボディ）を選択

追加したフルボディモーフが表示されるので、値を1.0に変更

▲再びボコボコに！

　これで、ボディの「bokoboko」の値をいじるだけで、4つのパーツにまたがったモーフターゲットと連動して、ボコボコ・ボディが出来るのだ。あとは、フィギュアをライブラリに保存したり、pz3形式で保存したりしておこう。

　このワザを応用すれば、美男美女ばかりで脇役系不在のPoserフィギュアをちょちょいといじって、ぷくぷくっと太った脇役キャラを作ることができるのだ。そして、「オラUFO見ただ」などと言わせることができるのである！他にも応用の仕方はたくさんあるが、まあとにかくお疲れ様、といったところで今回の覚書を終わる。

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