Poser覚書> Poser操作 > モーフターゲット

外部モデリングソフトで作ったモーフデータを一発でPoserに持ち込む Load Full Body Morph (PoserPro2010)

  PoserPro2010 の機能、「objからフルボディーモーフを読み込む」(Load Full Body Morph)の使い方を覚書してみたい。

 
▲Load Full Body Morphで服のしわモーフを作った例

 なお、上の例は「しわモーフ」に加えて、ノーマルマップでシワの陰影をハッキリ出している。使用ソフトはZbrushだが、他のソフトでも、たぶんできる。

 PoserPro2010以前のバージョンだと、フルボディーモーフをつくるのが、すごくめんどくさかった。パーツごとに分割して、それぞれのパーツ用のモーフとしてファイルを読み込む…という面倒なことをする必要があったのだ。それはもう、フルボディモーフを作ろうという気力が吹っ飛ぶくらいの、めんどくささであった。 いちおう、 SHAPER などのツールを使えば、若干手順は楽になるものの、それでもめんどくさかった。

 PoserPro2010の機能解説にはひっそりと「フルボディーモーフが直接読み込めるようになった」というようなことが書かれている。長年この機能を待ち焦がれていた人も多いんじゃないだろうか。といいつつ、私も今になってようやく、「あ、そんな便利な機能あんだ?」と気づいた次第である。

ざっくりしたやり方

 使い方は、PoserPro2010のリファレンスマニュアルP510に書いてあるのだが、念のため。

  1. モーフの元データを用意(フィギュアのobjファイルをそのまま使うか、File→Exportで出力)
  2. 外部モデリングソフトなどでモーフデータを作り(今回はシワを追加)、obj形式で保存。
  3. PoserPro2010メニューのFigure→Load Full Body Morphから、objファイルを読み込む。
  4. フルボディモーフがいっちょあがり。

やり方

 モーフの元データ、つまりブラウス部分のobjデータを用意する。(ここでは、PoserからExportする手順を紹介しているが、本当はブラウスの.cr2ファイルの中身を見て、objファイルをコピーして使ったほうが何かと使い勝手がいい。)

 以下の手順は、PoserPro2010のシーン上にフィギュアと服が呼び出されていることを前提としている。なお、フィギュアにゼロポーズをとらせなくてもOKだ。

 画面上部のメニューから、File→Export→Wavefront OBJ...を選択

 Export Rangeウインドウが表示されるので、そのままOKをクリック

 Select objectsウインドウが表示されるので、書きだすオブジェクト以外はチェック(×)を外す。ここでは、Blouse(ブラウス)にのみチェックがついた状態にして、OKをクリック

 ExportOptionsウインドウが表示されるので、「As Morph Target(no world transformations)」と「Include body part name in polygon groups」にチェックをつけて、OKをクリック。

 書きだしたobjファイルを、モデリングソフトなどで好きなように編集。


▲ZBrushで編集した。

 参考)ZBrushで読み込み→編集→書き出しのざっくりした手順はこんな感じ。

  1. ToolのImportからobjを読み込み
  2. ワークスペースドラッグで、objを配置、キーボードのTを押して編集モードにする。
  3. Geometry→Devideでメッシュを細かくしようとすると、パーツ境界がブチ切れる。Devideしたい場合は、Poserからの書き出し時にFile→Exportではなく、.cr2ファイルに記述されているobjをコピーして、直接編集すること。
  4. 好きなように編集
  5. ToolのExportからobj書き出し

Poserに戻り、画面上部のメニューFigure→Load Full Body Morph...を選択

 画面上部の

 Load Morph Targetウインドウが表示されるので、「...」をクリックして、編集済みのobjファイルを読み込む。

 ブラウスの「Body」に、axe_shiwaというフルボディモーフが出来ているはずだ。パラメータを動かすと、ブラウスが変形する。

 これでとりあえずやり方はわかった。あとは、しわを描く練習である。

モーフがニ重に効いている感じになるとき

 パラメータダイアルを回すと、描いたシワ以外も変形してしまって、なんじゃこりゃと思ってしまうことがある。実は、Poserからモーフの元になるobjを出力した時点で、他のモーフパラメータを0以外にしていると、こうなってしまうのだ。

 対策は二つ。以下の二つのうち、どちらかをやればOK。私はめんどうなので、後者の方をやってみた。

  • Poserからobj出力する際に、他のモーフパラメータを0にする
  • 読み込んだフルボディモーフのパラメータを動かす際に、他のモーフパラメータを0にする

 すべてのモーフパラメータを0にするには、PoserPro2010だと、Figure→Zero Figureを選択すれば一発である。

20110219.009.jpg

cr2ファイルの場所の探し方と、objファイルの場所の探し方

 上の方で、exportする他に、直接cr2に記述されているobjを編集する方法があって、そっちの方が何かとやりやすい、ということを書いたが、じゃあその方法はどうやんの?ということをメモしておこう。

PoserPro2010のライブラリ→フィギュアで、調べたいフィギュアをクリック
ライブラリ下部の設定(表示されていない場合はツマミっぽい部分をクリック)で、DisplayのExtendedDetailPanelにチェックを付ける
選択中フィギュアのcr2ファイルの場所が表示されるので、メモ帳などで.cr2ファイルを開く

 「figureResFile」というキーワードで検索すると、以下のような行が出てくる。

 上の例だと、<Poserランタイムフォルダ>\Geometries\bat\RMP\V4-SG Blouse.objがobjファイルだよ、ということになる。なお、オリジナルファイルを直接編集するのは避け、必ずコピーを取ってからコピーしたファイルの方を編集するようにしよう。

関連:
PoserPro2010レビュー
パーツ間にまたがったモーフやフルボディモーフを楽に作る 1
定番女性Poserフィギュア Victoria4.2紹介
フルボディモーフでデブキャラやせキャラを作る



Poser覚書> Poser操作 > モーフターゲット もくじ