9月の半ばにさしかかろうという週末。カレンダー上は3連休のはずだったが、
なぜか仕事が入り、休みは日曜のみという悲しいことになってしまった。
ここのところ、週末2連休とることがなく、
近いとこにばかり行っていたので、例え1日しか休みがないと言えど、遠出をすることにした。
朝四時。なんだか眠りの浅いまま出発の時間を迎えてしまった。綺麗な月が出ていたので写真を撮った。
予想外にフラッシュが作動してしまい、あたり一面に閃光が走る。盗撮とかと間違われませんように。
今回の装備は、折りたたみ自転車にデジカメ、GPSなどのいつもの装備だ。
電車に乗る。席はすべて埋まっていた。夜の住人たちが家に帰る時間なのだ。
中央線で高尾、大月まで行く。そっから富士急行に乗れば目的の河口湖に到着だ。
去年は河口湖の隣の西湖に行ったが、今回は河口湖周辺でなにかしようというわけだ。
電車にのって3時間。ついた。
富士山だ。雲がかかっていて、なんだかいい感じじゃないだろうか。
空も青い。こういう景色の中、のんびり自転車をこぐのは気持ちいいなあ。
去年来て道はわかっているので迷うこともなく進む。目指すは河口湖のほとりにある、綺麗な芝生のある公園だ。
公園の入り口にはなぜか水鳥がかごに捕らえられていた。悪いことでもしたか。
湖周辺には人がいっぱいいた。
人の居ないところに行きたかったが、まあ今回は時間もないのでしょうがない。それにしても湖の波打ち際には5mおきくらいに人が居る。釣堀かここは。
隣のやつより一匹でも多く釣って目立ってやるぜ、みたいな雰囲気の中、釣具など当然のように持ってきていない私は木陰にレジャーシートを敷いて横になった。
でかいありがうろうろしていて、私の足に登ってきたりした。
かまれた。痛かった。
綺麗だなあ。
山と空と水があるところに住みたいなあ。けど、実際住んでみたら逆に都会に住みたいなあとか思うんだろうか。嫌だなあ。
電車の中でも寝ていたのだが、眠気はわりとすぐやってきた。うとうとする。
と、近くの木にとまっているカラスがぎゃあぎゃあ騒ぎ出した。なんだろう。カラスの子供でもいるのか。
うとうとしながらカラスを声で目を覚まし、を繰り返した。時間は11時になっていた。周囲に人も増えている。
雲ひとつない空だったのが、うろこ雲というんだろうか、そういう雲が出てきている。
これはなんだっけな、雨が降る前ぶれだったかな。雨が降る気配はまったくないが。
腹が減った。
近くにブラックバス定食とかブラックバス丼とか書いてあるのぼりが見えた。直感だが、食うと後悔しそうだ。ぜったいまずい。
私はレジャーシート一式を片付け、飯を求めて自転車で走り出した。
前回寄った寺風の日帰り温泉はどうだろう。うむ、行ってみよう。
だが、ものすごい人だった。他人と至近距離でそわそわしながら湯につかる姿が想像できた。やめだやめだ。
なんだか民家のような食堂を発見。入ってみた。
座敷に通される。
ラーメンだとか焼肉定食だとか、特にこれといって特徴のないメニューが比較的安い値段で提供されている。
「ほうとう」というメニューが目を引いた。他のメニューが500〜700円レンジであるのにたいし、ほうとうは1000円。名物だから少々高くても食うだろ、みたいな思惑が見えた。
言っておこう。誰がそんな策略に乗るかと。
私は焼肉定食を注文した。
どうせしょぼいのが出てくるだろう、という私の予想に反し、結構豪華なのが出てきた。
小皿が3つもついている。いいのか。
感謝しながら食べた。おいしかった。
支払いのとき、1万円札で払おうとしたら細かいのないですかと言われ、小銭をいっぱい使って支払った。腹も満タン、再出発だ。
もっこりもこもこ入道雲。果たしてこれが本当に入道雲なのかはわからないが、まあ雰囲気雰囲気。
腹がいっぱいになった私はすでに帰りたくなっていた。
GPSを作動させ、最寄り駅を検索する。富士急行の駅「富士吉田駅」から電車に乗ることにしよう。
高架下から富士急ハイランドという遊園地が見えた。
高架下から撮ることで、なんとなく卑屈な感じになってしまっている。
けどまあ、近くまで行くのも面倒だし、別に興味もないし、さっと通り過ぎた。
富士急百貨店があった。このプレハブ小屋のどこが百貨店だと突っ込みたかったが、世の中にはきっと私の知らない百貨店もあるんだろう。
品物が百個あれば百貨店だろうか。いや、きっと百個もなくても、たくさんあれば百貨店と名乗ってしまって問題ない気もするな。
富士吉田駅に着いた。
ちょっと涼むために駅ビルに入ったら、こども向けのくじびきをしていた。くじの係りのおっちゃんが手に持った鐘をからころ鳴らしながら「おめでと〜!3等!」などと叫んでいる。
私のテンションも若干あがっているのか、「おお、おめでと〜!!」と心の中で言っておいた。
今日したことは、早起きして、電車で居眠りして、芝生の公園で居眠りして、飯を食って。まあのんびりできたと言えよう。
帰りの電車では、小さな子供が特殊な泣き方をしていたのが少々気になった他は何もなかった。
いや、何かあったのかも知れないが、寝ていたのでよくわからない。まだ寝るのか。
3時間後、中野に帰ってきた私は温泉に入りそびれたので近くの温水プールに行った。
温水プールを風呂代わりに使うなと言われようが行った。
運動して少し腹が減った気がしたので、近所のステーキやで焼肉バーグの大盛りを注文し、食いきれなくて後悔した。
帰ってきて、横になってたら、またいつの間にか寝てた。
その後むくりと起きてこの日記を書いているわけだが、明日からの日常に備え、そろそろこのへんで日記を終わる。