DAZ STUDIO1.2レビュー
Poserフィギュア販売大手のDAZがリリースしている人体ポージングソフト、
DAZ STUDIOが1.0から1.2にバージョンアップした。機能がいくつか追加になっているようなので、レポートしてみたい。
まずは、追加機能をざっと紹介。
- OPEN GL対応ですばやいプレビューが可能になった。
- 3Delightレンダリングエンジン搭載で、美しいレンダリング(描画)が可能になった。
- コンテンツマネジメント機能。ライブラリの整理がDAZ STUDIOから行えるようになった。
- ファイルのインポート・エクスポートを少し強化。
- スポットレンダーツール。選択範囲内のみレンダリングを行うことでレンダリング時間を節約。
- カスタムカメラ。カメラ機能の強化。
割とツボを心得たバージョンアップになっている気がする。順に見ていこう。
OPEN GL対応ですばやいプレビューが可能になった。
ビデオカード(nVIDIA系限定?)を搭載したPCで、プレビューが高速化する。フィギュアを複数設置して視点をぐるんぐるんぶん回しても気持ちいいくらい快適に動く。けど、調子に乗って設置しまくっていたら異常終了した。さすがに、ものには限度があるらしい。
▲
Victoria3 RRをこれでもかと配置
V1.0の頃からOPEN GLには対応していたような気もするが、よくよく調べてみたら、プレビュー時のテクスチャの細かさが指定できるようになっていた。高価なビデオカードはより美しいプレビューで、それなりのビデオカードもそれなりに動かせるというものらしい。
▲Edit>Preferencesにテクスチャの細かさを指定するパラメータが。
3Delightレンダリングエンジン搭載で、美しいレンダリング(描画)が可能になった。
「3Delight」というメーカー(?)のレンダリングエンジンが搭載になり、美しい画像をレンダリングできるようになった。フリーウェアにレンダリング機能がついているというのは、なかなか画期的ではないだろうか。とにかく、レンダリングしてみよう。
▲レンダリング
肌のツヤ具合も、影のつき具合もなかなかの美しさ。レイトレーシングとスキャンラインレンダリングを組み合わせているんだそうだ。よくわからないが、スピードはそこそこ速く、ちゃんと光の計算もしているってことだろうか。バージョン1.2でDAZ
STUDIOのレンダリング機能は本格的なものになったようだ。
コンテンツマネジメント機能。ライブラリの整理がDAZ STUDIOから行えるようになった。
ライブラリに登録したフィギュアや小道具などを、コピー&ペーストで自由に切り貼りして別フォルダなどに移すことが出来るようだ。それがどうしたの?という気がするが、エクスプローラなどでファイルをコピーすると関連ファイルとの整合性が崩れて、動かなくなったりする場合があるのだ。そんな整合性を気にせず、自由にコピー&ペーストできる機能らしい。
私はいまいち便利さを実感できないのだが、フィギュアや小道具データでハードディスクがあふれかえっている人には便利なんじゃないだろうか。
▲ライブラリに登録されたフィギュアなどを自由にコピー&ペーストで移動できる
ファイルのインポート・エクスポートを少し強化。
従来はインポート(外部データの取り込み)に、Poser形式、WaveFrontの.obj形式が、エクスポート(外部データへの書き出し)にはBryce用.obj形式が可能だった。
バージョンアップして、それぞれ以下の形式を扱えるようになった。
- インポート:Poser形式、WaveFront .obj形式、.obz形式
- エクスポート:WaveFront .obj形式
インポート、エクスポート時ともにダイアログが開き、「Poser用」「Bryce用」などを選択するだけで、サイズ調整などを勝手にやってくれる。自分で細かく指定することも可能だ。各形式間のややこしいサイズ変換をあまり気にせず行えるという、地味ながら画期的な機能である。
インポートには、Cararra4D、LightWave、Maya、Mirai、modo、MAX、Poser用の設定が、エクスポートには、Bryce、Cararra4D、LightWave、Maya、Mirai、modo、MAX、Poser、Morph
Loader(
DAZ STUDIOのプラグイン?)用が用意されている。
▲インポート時のダイアログ。
▲エクスポート時のダイアログ
スポットレンダーツール。選択範囲内のみレンダリングを行うことでレンダリング時間を節約。
これは、Poser6にも搭載されている機能。小さい画像しか扱わない私にはピンと来ないが、大き目の画像を細かい調整をしながら作る人には必須の機能。全画面をレンダリングしたりすると十時間以上かかったりする場合、この機能で必要な部分のみレンダリングして確認しながらシーンを作っていける。
▲メニューから「Spot Render Tool」を選び、画面をドラッグ(クリックしたままマウスを移動)して範囲選択すると
▲選択範囲のみレンダリングされる
カスタムカメラ。カメラ機能の強化。
「Point At」というパラメータが増え、カメラを常に対象物に向けることが可能になった。アニメーションなどに威力を発揮しそう。また、Poserと同じように「Front
view(正面から写しているカメラ)」「Top view(上から写しているカメラ)」などがあらかじめ設置されている。新しくカメラを設置することも可能。
▲あらかじめ様々な角度の固定カメラが登録されている
▲default cameraを選び、パラメータのPoint atのメニューをクリックすると対象物選択ダイアログが出てくる
Top viewやFront viewなどのカメラは視点固定なので、point atのパラメータは出てこない。default cameraを選択するか、新しくカメラを設置しよう。
ちなみに、ライトを追加したときもカメラのメニューのとこにライトが出てくる。
▲スポットライトを追加したら、カメラのリストの中にライト名が出てきた
なんだこりゃ、と思ったら、なんとライトの位置をカメラを操作するように移動でき、Point atで目標物を照らすことが出来るのである。
▲プレビューで確認しながらスポットライトを調整できる
なかなか堅実なバージョンアップのようだ。最後に、アイコンをざっと説明しておく。「パワーポーズ」については、
DAZ STUDIOでポーズをつけるを参照。バージョンアップで追加されたアイコンは「範囲レンダリング」だけのようだ。
▲アイコンまとめ。
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