Poser8付属のwardrobe Wizardを試してみたい。(以下は、Poser8英語版で試したが、 Poser8日本語版 でも同じだと思う。)
▲Poser8Ryan(男性)の長袖シャツを、Alyson(女性)用にコンバートした例
wardrobe wizardは異なるフィギュア間の服をコンバートするという夢のようなツール。しかし、完璧に変換できるというわけではない。
結論から言うと、関節間にちょっとした段差ができたり、ポリゴンががたついたりするのだが、マグネット等で修正したりすれば静止画にはまあまあ使えるかも?というレベル。モデリングソフトで修正を行うなら、満足のいく出来に仕上げることができるだろう。
また、服にもよるようだが、今回長袖シャツをコンバートしたところ、約9分かかった。もちろん、手動でコンバートすることを思えば圧倒的に速いのだが、予想よりも結構時間がかかるんだな、という感じ。
Poser8付属フィギュアの男用に用意されている長袖シャツを、女性用にコンバートしてみよう。この長袖シャツは、いまいち出来が悪くてひじを曲げると身がはみ出たり、左肩に謎の影ができたりしているみたいだが、まあ、試しに使うだけだからいいか。
まずは、前準備。
画面上部のWindow→Python Scriptsを選択
Python Scriptsウインドウが表示されるので、Wardrobe Wizardをクリック
Convert(変換)をクリック
Wardrobe Wizardの変換画面が表示されるので、以下のように項目を指定する
細かい項目が色々あるが、変換が上手くいかないときに各項目をチェックするとうまくいくケースもあるらしい。
▲変換中
変換には、今回の場合だと約9分かかった。パソコンの性能だとか、服の複雑さなどによって処理時間は変わってくると思う。
変換後の服は、ライブラリ > フィギュア > WW8 P8 Alysonに出来ていた。
たぶん、WW8 フィギュア名 で勝手にフォルダが作られるんだと思う。
なお、そんなフォルダ出来てねーよ、という人は、Figures > Poser 8 Contentの部分をクリックすると、右に「ぐるっとまわった感じの矢印」が出てくるので、クリックしよう。フィギュアフォルダが再読み込みされて、表示されるはずだ。
▲できてる!
さて、これをP8 Alyson(女性)に着せてみよう。
ゼロポーズだと問題なさそうだったものの、ポーズを変えると腕のあたりがおかしい。
これは、影響範囲の設定がうまくいっておらず、本来ならば腕と同じように曲がるはずだった服の一部が、空間に取り残されているような状態なのだ。
とりあえず今回のケースの直し方を書いておこう。
服の、おかしい部分(この場合は、rShldr)を選択
Window→Joint Editorを選択
Joint Editorが表示されるので、上部のプルダウンメニューから「Up-Down」を選択
3Dワークスペース上部のプルダウンでprop→「innerMatCapsule」を選択
パラメータパレットでScaleを調整(大きくする)して、「服の取り残され」を直す
innerMatCapsuleは、JointEditor起動時のみ出てくる特殊アイテムで、画面に線で表示されている緑色の物体だ。これは、フィギュア本体を曲げたときに連動して曲がる範囲を決める、影響範囲を指定するためのもの。Poser7以前だと、innerMatSphereの場合もある。画面を直接クリックして選択してもいいけども、誤って別のパーツを選択してしまうことが多々あるので、プルダウンから選んだ方が無難だ
なお、ケースによっては、Scaleではなく、xScaleとかzScaleとかを個別に調整する必要があるかも知れない。
腕のような、左右パーツに分かれているものは個別に右と左を修正しなくても、右を修正して左にコピー、ということが出来る。そうしよう。
服を選択状態にする
画面上部のメニュー「Figure」→「Symmetry」→「Right to Left」を選択
以下のメッセージが表示されるので、Yesをクリック
▲ジョイントゾーン(関節まわり)の設定もコピーしますか?というような意味
これで完成。
実は、ひじが盛大に飛び出していたのだが、wardrobe wizard上での直し方がわからなかった。元の服が悪いのか、別の何かが悪いのかは不明。
→開発元 PhiC DesignsのWardrobe Wizardのページ(英語)
→Wardrobe Wizardのドキュメント日本語訳 (forum3d内コンテンツ)
関連:
Poser8日本語版情報