Poser8新機能 ノーマルマップ対応
Poser8日本語版 がリリースされたので、今回は、ノーマルマップ対応について覚書しておきたい。
Poserは、前バージョンまではバンプマップという方式で細かいディティール(でこぼこ)を表現することができた。Poser8からは、バンプマップに加えて、ノーマルマップという方式でディティールを表現できるのだ。まずは、イメージを見てもらおう。
▲ Michael 4 Business Suit に Zbrush でシワをつけてノーマルマップ化し、貼り付けた例
ポリゴンは全くいじってないけども、ノーマルマップを貼り付けることでシワがあるように見えるのだ。
ところで、バンプマップとノーマルマップってどう違うの?という素朴な疑問が浮かぶのだが、私もよくわからない。あまり適切な例ではないが、シワをモデリング(ポリゴン)で、生地のデコボコしたディティールをバンプマップで実現している例をあげておこう。
▲ M4 Suit Set のジャケット。もっと寄らないとディティールがいまいちわかりづらい。
やり方
今回は、Zbrush3.5を使ってノーマルマップを作ってみた。ZBrushにはZMapperという使いやすいノーマルマップ・ディスプレイスメントマップ用のプラグインがあるのだが、まだ3.5には対応していないらしい。
- Poserからノーマルマップを作りたい服(今回は、 Michael 4 Business Suit のジャケット部分)をobj形式でexport
- モデリングソフトで、ボタン部分のポリゴンを削除(別UVのため。Zbrush上で編集するために形状内に複数UVが存在するとうまくいかなかった。私が知らないだけで他にいい方法があるのかも知れない)
- Zbrushに読み込み、ToolのGeometry→Devideを何度か実行し、レベル4にする。
- ブラシで服をなぞってシワをつける
- ToolのGeometryのSDIVを1に戻す
- ToolのUV Mapで、UV Map Sizeを2048に変更。
- ToolのNormalMapのTangentをオン、Smooth UVをオフにして、「Create NormalMap」をクリック。しばらく時間がかかって、ノーマルマップが作成される。
- ToolのNormalMapのClone NMをクリック。Textureにノーマルマップがコピーされる。
- 画面上部メニュー「Texture」のFLIP Vでテクスチャを垂直方向に反転。(これをやらないとPoserでは上下が逆になる)
- 画面上部メニュー「Texture」のExportでファイルを保存。jpgで保存出来なかったので、psdで保存してから、photoshopで読み込み、jpgで書き出した。
- Poserでマテリアルルームに移動し、ノーマルマップを割り当てたいマテリアルを開く。
- イメージマップノードにノーマルマップのファイルを指定し、PoserSurfaceノードのGradient_Bumpに接続。Gradient_Modeを「NormalMap(Tangent Space)」に変更。
- Gradient_Bumpの値を10にする。(デフォルトの1.0ではほとんど何も変わらなかった。NormalMapの作り方にもよるのかも知れないが、10程度で効果が確認できた)
これでレンダリングすることで、シワが確認できた。なお、Gradient_Bumpの値を50にしてみたら、レンダリングが終わらなくなってしまった。値を大きくするほどノーマルマップのディティールははっきり現れるようだが、ほどほどの値でやめておこう。
https://zenryokuhp.com/poser-oboegaki/archives/2010/05/poser8_9.htmlPoser8新機能 ノーマルマップ対応
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