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Poser8新機能 ノーマルマップ対応

  Poser8日本語版 がリリースされたので、今回は、ノーマルマップ対応について覚書しておきたい。

 Poserは、前バージョンまではバンプマップという方式で細かいディティール(でこぼこ)を表現することができた。Poser8からは、バンプマップに加えて、ノーマルマップという方式でディティールを表現できるのだ。まずは、イメージを見てもらおう。

Michael 4 Business Suit に Zbrush でシワをつけてノーマルマップ化し、貼り付けた例

 ポリゴンは全くいじってないけども、ノーマルマップを貼り付けることでシワがあるように見えるのだ。

 ところで、バンプマップとノーマルマップってどう違うの?という素朴な疑問が浮かぶのだが、私もよくわからない。あまり適切な例ではないが、シワをモデリング(ポリゴン)で、生地のデコボコしたディティールをバンプマップで実現している例をあげておこう。 M4 Suit Set のジャケット。もっと寄らないとディティールがいまいちわかりづらい。

やり方

 今回は、Zbrush3.5を使ってノーマルマップを作ってみた。ZBrushにはZMapperという使いやすいノーマルマップ・ディスプレイスメントマップ用のプラグインがあるのだが、まだ3.5には対応していないらしい。

  1. Poserからノーマルマップを作りたい服(今回は、 Michael 4 Business Suit のジャケット部分)をobj形式でexport
  2. モデリングソフトで、ボタン部分のポリゴンを削除(別UVのため。Zbrush上で編集するために形状内に複数UVが存在するとうまくいかなかった。私が知らないだけで他にいい方法があるのかも知れない)
  3. Zbrushに読み込み、ToolのGeometry→Devideを何度か実行し、レベル4にする。
  4. ブラシで服をなぞってシワをつける
  5. ToolのGeometryのSDIVを1に戻す
  6. ToolのUV Mapで、UV Map Sizeを2048に変更。
  7. ToolのNormalMapのTangentをオン、Smooth UVをオフにして、「Create NormalMap」をクリック。しばらく時間がかかって、ノーマルマップが作成される。
  8. ToolのNormalMapのClone NMをクリック。Textureにノーマルマップがコピーされる。
  9. 画面上部メニュー「Texture」のFLIP Vでテクスチャを垂直方向に反転。(これをやらないとPoserでは上下が逆になる)
  10. 画面上部メニュー「Texture」のExportでファイルを保存。jpgで保存出来なかったので、psdで保存してから、photoshopで読み込み、jpgで書き出した。
  11. Poserでマテリアルルームに移動し、ノーマルマップを割り当てたいマテリアルを開く。
  12. イメージマップノードにノーマルマップのファイルを指定し、PoserSurfaceノードのGradient_Bumpに接続。Gradient_Modeを「NormalMap(Tangent Space)」に変更。
  13. Gradient_Bumpの値を10にする。(デフォルトの1.0ではほとんど何も変わらなかった。NormalMapの作り方にもよるのかも知れないが、10程度で効果が確認できた)

 

 これでレンダリングすることで、シワが確認できた。なお、Gradient_Bumpの値を50にしてみたら、レンダリングが終わらなくなってしまった。値を大きくするほどノーマルマップのディティールははっきり現れるようだが、ほどほどの値でやめておこう。

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