今回は、Poser8のデフォルトコンテンツを紹介してみたい。
ざっと見て、特に興味をひかれるようなフィギュアはなかったのだが、確認の意味で眺めていこうと思う。
まずは、デフォルト女性フィギュアAlyson。
▲左からAlyson、 黒人のAlisha、日本人(?)のIzumi、どこ系かわからないけどMaria。
基本のAlysonを含めて、4パターンのバリエーション。通常版と、ローレゾ(ローポリゴン)版が用意されている。
通常版のポリゴン数は約83,000、ローレゾは約40,000だ。四万でローレゾなのか。
さらに、フルボディーモーフで、13種類の体型に変化させることができる。
▲左から、Emaciated(やせほそり)、Heavy(おでぶ)、Muscular(マッチョ)
なお、呼び出し直後のフィギュアには乳首が描かれていない。しかし、マテリアルルームでマテリアルを適用すればちゃんと出てくるので安心して欲しい。胸のモーフで、乳首部分をもこっとさせることも可能だ。
▲Alyson用マテリアル。Advancedなどを適用すると乳首が描かれる
マテリアル名の後ろにHairとあるのは、頭髪テクスチャを肌に書き込むかどうか、NGというのはNoGenitalの略で、性器テクスチャなし、ということっぽい。
▲Alyson_Ultimateマテリアルを適用。
服はこんなのが付属しているが、あまり出来はよくない感じ。ダイナミッククロスも一応ある。ここで紹介してしまったが、服は「Props」(小道具)カテゴリ内にある。
男性フィギュアも似たような感じで、4人種フィギュア(モーフ)と各種体型モーフが用意されている。
▲左から、Ryan、黒人のDiego、アジア人のTomo、何人かよくわからないMarcus
さらに、男性には各人種用の装着型ポコチンが用意されている。装着型ポコチンにも通常版とローレゾ版があり、18種類ものモーフが付属。スティック部分はもとより、ボール部分さえも自由自在に動かせてしまう。この凝りようはなんだ。
服はこんな感じ。続いて、動物フィギュアのPoser8Dog。
ドーベルマンっぽい犬だが、意外に凝っている。テクスチャは一種類のみだが、表情モーフや発音モーフなどが仕込まれている。腰部には、しっぽ全体を滑らかに曲げるモーフもあり。チンチンをなくすモーフや、乳首を浮き上がらせてメス化させることもできてしまう。
これで他の犬種に変形できたら言うことないが、かなり凝った犬フィギュアと言えるだろう。
謎の両手。うーん、昔から巨大両手は入っていたが、どんなときに使うんだろうか。
なお、フルボディーモーフに指の曲げるモーフが仕込まれていて、関節を一つ一つまげなくても、パラメータ一発できれいに曲げることが可能だ。
デフォルトマネキン。長年、Poserは起動したらデフォルト男性フィギュアが出てくる、という伝統を打ち破り、男性マネキンが出てくることになった。
▲左 女性マネキン(Andy)、右 男性マネキン(Andrea)
男女の区別があって、デッサンなどの目的で使うものなのかも知れない。いっちょ前に名前がついている。女性マネキンは「FemBot」というフルボディモーフが仕込まれていて、これを1.0にするとロボットになる…、というか、顔と腰に変なスジが入る。何のつもりなのかは不明だ。
Poserにいつもついてきていた骨フィギュアもリニューアルした模様。
アイコンではいくつか種類があるように見えるが、実際には男性の骨と女性の骨で、計二体。用途によって仕込まれているモーフが異なるようだ。
フィギュアの中に着込むための骨もあったりして、肌が透けるマテリアルと合わせて使うと、攻撃を食らって体の内部にダメージを与えた、みたいなシーンが簡単に作れるんじゃないだろうか。他の用途は、んー、思いつかないが、肉から骨がのぞいているゾンビを作るとか。
謎の赤いロボット。
これが、なかなかバランスがよくてかっこいい。ものすごい面白モーフはないが、胸や頭などに武器発射口を開くようなモーフが仕込まれていた。右手の武器のモーフをいじったら、obzファイルがないとかいうエラーが出てしまった。うーん。
謎の半魚人。
顔周りにモーフが仕込まれていて、えらを膨らませたり、表情を作ったり出来る。装着型の「海藻」も。仮面ライダーなんかに出てくる怪人のようだ。ライティング次第では怖く見せることもできるかも知れない。
めぼしいフィギュアはそんな感じ。なお、フィギュアや形状データは、従来の.cr2や.objではなく、.crzとか、.obz形式になっている。圧縮形式なんだとは思うが、拡張子を.zipに変えたくらいでは解凍できなかった。cr2ファイルを直接いじれないと面倒なことはあるが、それが高速化とかにつながってるなら、まあしょうがないかという気はする。
画面上部メニューの、Scripts→Utility→UncompressPoserFilesで解凍はできるようなので、どうしてもという場合はこれを使えばOKだ。
Alyson、Ryan(デフォルト男女フィギュア)のポーズに、Poser8Dogや半魚人などのポーズがあり。特にこれといって面白いものはないが、Alyson&Ryanのコンビポーズ(すべて握手ポーズ)が入っていたのはちょっと新鮮だった。
Alyson,Ryanと半魚人の表情が付属。これらのフィギュアに表情をつけたいならば、表情を適用して微調整、みたいなことをすることもあるかも知れない。
▲適用すると次々と表情が変わるRandom Faceも用意されている。
Alyson、Ryanともに4種類の髪が付属。あとはダイナミックヘア用と思われる髪の土台、Skullcap。
女性用のHair3とHai4は4万ポリゴンと重く、レンダリングに時間がかかると思う。髪は形状に凝るとあっというまに重くなってしまうのかなあ。
そして、若干気がきいたことに、Poser7以前の髪をPoser8フィギュアにフィットさせるためのcrzファイルが付属していた。(Legacy hair fits)。使い方は、フツーに髪を呼び出すのと同じで、ライブラリから選んでダブルクリックでOK。Poser6のKozaburo髪あたりは使いたいもんなあ。
服と違って髪だけならば、各フィギュアにフィットさせるのもそれほど難しいことではないのかも知れない。そのうち、やり方を調べてみようと思う。
Alyson、Ryan用の手のポーズが付属。
特に言うことはないのだが、アイコンが小さくてちまちましていて、目的のものを探すのがすごくしんどい。やはり、「アイコンを大きめに表示する」とかをオプションで付けてほしいところだ。
フィギュアの項目で紹介してしまったが、服や各種小道具が付属。
小道具(Misc Props)の出来は、誰かが練習で作ったというか、資料を見ずにフィーリングでパッと作ったというか、そんな感じの出来。「デフォルトコンテンツなんか誰も使わないっすよ。これで十分です!」というメッセージなのかも知れない。
「Primitives」にも、モデリングの練習作か?と思われるへんてこな形状が並んでいるが、その中にStudioBackdropというハリボテ背景用セットがあった。マテリアルルームで、専用マテリアルを適用すれば、簡単背景として使えるかも知れない。
▲ハリボテ背景セット。
小道具カテゴリの中で、ひときわ輝いているのがこの車だ。
かわいい感じの車。タイヤやドア、ボンネットなんかが開くようになっていて、かなりよく出来ている。シートがちょっとプラスチックっぽいので、ちょっと手を加えるとグンと良くなりそうだ。
ただ、何かを間違っているのか、幌(Top1)のモーフを動かそうとすると、objファイルがないとエラーが出る。似たような名前のobzファイルはあるのだが…。たぶん、コンテンツ取りまとめ係?の人が、なにも考えずにファイルのリネームとか圧縮とかをやって、ろくにテストせずにリリースしたというパターンだ。
cr2ファイルをちょいちょいといじれば直せそうなのだが、圧縮がかかっててめんどくさいので、幌付近はいじらないことにして使おう。そうしよう。
他にも、CP Partnersフォルダに、Alyson、Ryan用のSFちっくな服だとか背景が結構な量、入っていた。
Poser8用のライトセット、AOあり・なしが付属。
ブラインドの影が落ちる、みたいなちょっと面白い工夫をしたライトもある。ライト数がやたら多いものもあるが、結構使えそうな感じだ。
カメラはライトセットとの組み合わせで使うものが、数パターン付属。
まあ、カメラ自体設定する項目も少ないし、なかなかライブラリに入れておくようなのってないよなあ。
思わずうなってしまうようなコンテンツはほとんどないが、Poser8だけで遊ぼうと思ったら、そこそこ遊べる感じだと思う。小道具カテゴリの「車」みたいなレベルのものがどかどか入っていたら、「す、すげえPoser!」ってなるんだけどなあ。
私の好みとしては、SFとか化け物とかよりは、日常生活の学校とか会社とか、電車とか街並みだとかをつけてほしいなあと思った。無理かなあと思いつつ、今回の覚書を終わる。
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