

花咲蟹は北海道の根室周辺でしか水揚げされない希少なカニで、その濃厚な味わいと独特の食感から「幻のカニ」とも呼ばれています。旬は4月から9月と短く、釧路では3~7月、根室では7~9月と漁期が異なるため、新鮮な花咲蟹を味わえる期間は限られています。
参考)ハナサキガニ/花咲蟹/はなさきがに:旬の魚介百科
この記事では、花咲蟹の基本的な食べ方から、内子外子といった珍味の楽しみ方、さらに根室の漁師町で伝承されてきた伝統料理まで、花咲蟹を余すことなく堪能する方法をお伝えします。
参考)花咲ガニの食べ方ガイド|基本のさばき方から美味しいレシピまで…
花咲蟹の最も基本的で美味しい食べ方は、シンプルな塩茹でです。1kgの花咲蟹に対して水3リットル、塩30g(約3%の塩分濃度)を用意し、沸騰したお湯に甲羅を下にして入れ、再び沸騰してから20分茹でるのが黄金比率になります。
参考)ハナサキガニ/花咲蟹/はなさきがにの目利きと料理:旬の魚介百…
茹で上がった花咲蟹は氷水で冷やすことで身が引き締まり、殻から身が取り出しやすくなるという調理上の重要なポイントがあります。花咲蟹の殻は非常に硬く、表面には鋭いトゲが多数あるため、下処理の際はキッチンバサミを使用し、軍手や布巾を着用すると安全です。
参考)夏限定!未冷凍の花咲ガニは魅力が満載
ふんどし(お腹の部分)を外す際は、手前に引いて開き、薄いフィルム状の膜を剥がしてから、中央にある黒い管を破らないように取り除きます。この黒い管を破ると風味が損なわれるため、丁寧に処理することが美味しさを保つ秘訣なんです。
参考)https://ameblo.jp/chiibou-2020/entry-12779101114.html
足の身を押し出す際は、トゲの生えている方向と逆の方向に押し出すのがコツで、カニの筋がある方向から身が出てきます。方向を間違えると身が出てこないので、この点は特に注意が必要です。
花咲蟹のメスには、時期によって内子と外子という2種類の卵が付いていて、これらは珍味中の珍味として地元でも高く評価されています。内子は卵巣のことで、ボイル前は濃い紫色ですが、茹でると鮮やかなオレンジ色のかたまりになり、ふんどしを開けたお腹の中に入っています。
参考)花咲ガニの食べ方(むき方・さばき方)
内子は濃厚でコクがあり、一度食べるとクセになる味わいで、カニ味噌と絡んでいるためさらに旨味が増しています。そのまま食べるのが最も美味しい食べ方で、スプーンで隅々まですくって堪能するのがおすすめです。
参考)http://www.otaru1.jp/hanasaki2.html
外子は受精後の卵で、ふんどしの内側の房についている茶色いプチプチとした食感が特徴的です。外子自体には味がついていないため、一度水洗いしてからポン酢やわさび醤油につけて食べたり、醤油・みりん・酒などに漬け込んで味付けすると美味しくいただけます。
参考)根室杉山水産 - 札幌場外市場のオンラインショップ / 内子…
地元の小樽では、外子を青じそドレッシングやマヨネーズと和えて食べる方法も人気があります。また、カニパスタなどのトッピングにすれば、プチプチ食感がアクセントになって料理全体の味わいが一層引き立ちます。
内子の塩漬けは、生のままの濃い紫色の内子を塩漬けにした珍味で、通販でも入手可能な高級品として知られています。通販サイトでは「かにまみれ」が内子外子を味わえるメスの花咲ガニを販売しており、オスとメスの「めおとセット」は結婚祝いなどの内祝いにも喜ばれているそうです。
参考)花咲ガニ通販おすすめランキングTOP5!まずい?失敗しない方…
鉄砲汁は、根室の漁師町で古くから親しまれている花咲蟹を使った味噌汁で、カニの出汁が効いた濃厚な味わいが特徴の郷土料理です。名前の由来は、花咲蟹の脚を食べる様子が鉄砲の掃除に似ているからだとされています。
参考)【鉄砲汁】を食べよう!北海道名物のカニ入り味噌汁、その特徴や…
鉄砲汁の基本レシピ(4人分)は、花咲蟹の足4本、水800cc、昆布10cm、酒大さじ2、大根・白菜・人参などお好みの野菜、豆腐1/2丁、長ねぎ1/2本、味噌大さじ1.5~2を用意します。鍋に花咲蟹の足と水、昆布、酒を入れて中火で煮て、沸騰寸前で昆布を取り出し、20分程度弱火で煮てカニの出汁を引き出します。
この段階で一晩寝かせておくと、より殻から旨みが出るという地元の知恵があります。その後、薄めに切った野菜を加えて火が通ったら豆腐を入れて軽く煮て、味噌を加えてよく混ぜ、最後に長ねぎを加えて完成です。
参考)釧路の漁師料理、「鉄砲汁」 - 北釧水産の北海道レシピ
カニの殻に塩分が残っているため、薄味噌仕立ての味付けにするのがポイントで、味噌は白味噌ベースに麦味噌や田舎味噌を加えるのがおすすめです。花咲蟹を食べ終えた後の殻からは多くの出汁が出るため、身を楽しんだ後の殻を使って作る鉄砲汁は格別の味わいです。
花咲蟹で作ったカニチャーハンやカニ飯も極上の一品で、カニの風味を生かすために味付けは薄めにするのがコツです。炊飯器で花咲蟹と一緒に米を炊き上げ、シンプルに醤油で味付けするだけで、旨味をたっぷり吸い込んだご飯の豪華な料理が完成します。
根室の漁師料理を楽しむための本格レシピは、北釧水産のような北海道の水産会社が公開しているレシピページを参考にすると、より詳しい作り方がわかります。
花咲蟹の甲羅焼きは、カニの甲羅にカニ味噌やカニ身を詰めて焼いた料理で、濃厚な味わいとお酒との相性の良さから、おつまみとしても人気があります。甲羅焼きの基本レシピは、カニの甲羅1匹分、カニ味噌1匹分、カニ身お好みで、酒小さじ1、みりん小さじ1、醤油小さじ1/4を用意します。
作り方は、甲羅にカニ味噌とカニ身を入れて、酒・みりん・醤油を加えて軽く混ぜ、オーブン・フライパン・七輪などで表面に焦げ目がつくまで焼きます。オーブンの場合は240度で予熱し、アルミホイルの上にカニをのせて5~10分焼くと、一定の温度で失敗しにくく仕上がります。
参考)https://marutsu.jp/blogs/news/yakigani
お好みでネギなどの薬味を加えても美味しく、カニ身は肩肉の部分を使うのがおすすめです。甲羅焼きを食べ終えた後は、日本酒を注いで火にかける「甲羅酒」で締めれば、花咲蟹の魅力を余すことなく堪能できます。
焼きガニは、花咲蟹の濃厚な旨みを閉じ込める美味しい食べ方のひとつで、炭火で焼くと香ばしい香りが一層引き立ちます。焼き方のコツは、カニの脚を殻側を下にして焼き網に並べ、殻が少し焦げて香ばしい香りが立ち始めるまで5~7分程度焼きます。
参考)【北海道の絶品カニ料理】産地別タラバ、毛ガニ、ズワイ、花咲ガ…
その後、カニの脚を裏返して身の側を1~2分程度焼きますが、焼きすぎると身が固くなるため注意が必要です。強火で短時間焼くことで、カニの旨味を閉じ込め、ジューシーな仕上がりになります。
焼く前に殻に切り込みを入れることで、食べる際に身を取り出しやすくなるという便利な工夫もあります。焼き上がったカニの脚は、お好みでレモンやすだちを添えて提供すると、さわやかな風味が加わって一層美味しくいただけます。
カニ専門店による詳しい焼き方のコツは、まる津のような専門店のレシピページが参考になります。
焼きガニの美味しい作り方 | 自宅で真似できるレシピを専門店が解説 - まる津
冷凍花咲蟹の解凍方法は、旨味を逃がさず美味しく食べるための重要なポイントです。最も良い方法は、冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍する方法で、一晩(12~24時間)かけてじっくり解凍することで、カニの細胞が壊れにくくなり、旨味や食感を保つことができます。
参考)花咲ガニの冷凍保存方法!美味しく保存する方法と解凍後の楽しみ…
解凍中に出る水分を吸収するため、キッチンペーパーや新聞紙で包んだうえでビニール袋などに入れておくと、カニが水っぽくならずに済みます。急いで解凍したい場合は、ボウルに水を張り、パックごとカニを入れて流水で解凍する方法がおすすめで、20~30分たったら取り出して自然解凍させます。
ただし、熱湯を注いで解凍すると、カニの身が崩れたり旨みが抜ける原因になるため、絶対に避けるべき方法です。解凍後の花咲蟹は、そのままでも十分美味しいですが、若干の旨味が逃げている場合は、塩やポン酢などの調味料を工夫すると美味しく食べられます。
花咲蟹の保存方法については、ボイル済みのカニを冷凍保存する際は、密閉できるフリーザーバッグに入れて空気を抜いてから冷凍すると、冷凍焼けを防いで品質を保つことができます。冷凍保存の期間は1ヶ月程度が目安で、それ以上経過すると風味が落ちてくるため、早めに食べることをおすすめします。
花咲蟹は北海道の根室周辺でしか水揚げされず、漁獲制限によって漁獲時期が短く市場に出回る期間も限られているため、旬の時期に購入して適切に保存しておくと、長く楽しめます。通販で花咲蟹を購入する際は、「さっぽろ朝市 高水」や「かにまみれ」といった信頼できる通販サイトを選ぶと、品質の良い花咲蟹が手に入ります。
冷凍保存と解凍方法の詳細は、専門サイトの解説が参考になります。
花咲ガニの冷凍保存方法!美味しく保存する方法と解凍後の食べ方
花咲蟹は「濃い」味わいが特徴で、磯の香りがして、身はギュッと締まったしっかりした歯応えがあり、毛ガニやズワイガニとはまったく違う独特の味わいを楽しめます。筋肉質なプリっとした食べ応えのある食感と、みずみずしく独特な甘味がある身、そして濃厚なカニ味噌が花咲蟹の大きな魅力です。
花咲蟹は熱すると全体が真っ赤に変色して花が咲いたように見えることから、花咲ガニと命名されたという説もあり、見た目の美しさも楽しめるカニなんです。漁獲量が少なく短い期間しか食べられないため、「幻のカニ」とも呼ばれていますが、通販を利用すれば全国どこでも旬の花咲蟹を味わうことができます。
参考)花咲ガニ
市場に行って、お安い蟹をゲットできたら言うことなし!ですが、
混んでるのが苦手…
意外と、安くなかったらヤダな…
というあなたは、通販カニをチェックしてみると良いかも。
↓ 実際、かにしゃぶ食べてみました。
↓ 四大カニ食べ比べてみました。

通販カニは、新鮮な状態で北海道から空輸されてきます。
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ふるさと納税でもらえる、北海道八雲町の毛ガニ
※ふるさと納税の魚介では人気上位。
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北海道の毛ガニの甲羅盛り
甲羅に、カニミソと身がみっちり。食べ終えたらカリカリに炙って、甲羅酒に。
