

せいこがには、ズワイガニのメスのことで、北陸地方では「せいこがに」や「香箱がに」、「コッペがに」などの呼び名で親しまれています。オスの越前がにと比べて小ぶりですが、内子と外子と呼ばれる卵がたっぷり詰まっているのが最大の特徴なんです。地元福井県では「脚の身よりも内子・外子がある分、せいこがにの方が好物」という人も多いほど、カニ好きにはたまらない冬の味覚です。
漁期は資源保護のため非常に短く、毎年11月6日に解禁され12月31日で終了します。産卵を控えた時期なので、11月下旬から12月末が特に旬で、この時期の内子は成熟して濃厚なコクが増し、外子も粒が大きくなってプチプチとした食感が最高潮になるんです。福井県では翌年1月10日前後には産卵が始まるため、約2ヶ月間だけ堪能できる貴重な味わいといえます。
オスのズワイガニは翌年3月まで漁獲できるのに対し、メスは12月末までと期間が大幅に短いのが特徴です。この短い期間に、カニ好きが我先にとせいこがにを求めるわけですね。
参考)越前かにの解禁と禁漁
せいこがにの魅力は、何といっても内子と外子の二種類の卵を味わえることです。内子は鮮やかなオレンジ色をした未成熟な卵巣で、甲羅の中に詰まっています。茹でるとねっとりとした舌触りになり、濃厚で甘みのある味わいが特徴なんです。地元では「赤い宝石箱」とも呼ばれ、せいこがにの一番おいしい部分とされています。
外子は、お腹のふんどしと呼ばれる部分に抱えている受精卵のことです。茹でると茶色や黒っぽい色になり、プチプチとした独特の食感が楽しめます。外子は成熟度合いによって色が変わり、最初はオレンジ色だったものが徐々に茶色になり、孵化が近づくと黒っぽくなるそうです。
内子はホロっとした食感で濃厚な旨味を堪能でき、外子は歯ごたえと共に塩気を感じる独特の美味しさがあります。この二つの卵を同時に味わえるのが、せいこがにならではの贅沢なんですね。
せいこがには基本的に加熱して食べる方が美味しく食べられます。茹で方は、まず水の量に対して3%の塩を入れるのがポイントです。塩を入れることでせいこがにの旨みや甘みが際立つんです。
茹でる際は、甲羅を下向きにして茹でると、カニ味噌や旨味が流れ出るのを防げます。茹で時間は約15分程度が目安で、カニが赤くなったら火が通った合図です。
参考)https://ameblo.jp/oyashironoura/entry-12776214650.html
茹で上がったら、すぐにふんどしを外して外子を取り出し、水を切るようにして下向きにします。さらに本体も口を下にして逆さまにし、余分な水を吐き出させて冷ますのがコツです。茹で上がりから12〜13分程度かけてすっかり冷ますと、旨味を逃さずに済みます。
すぐに食べたい気持ちを抑えて、ラップをして一晩冷蔵庫に置くと、味噌の旨味が身に入り込んでさらに美味しくなるという地元の知恵もあるんです。保存する場合は、よく冷ました後に新聞紙やキッチンペーパーでくるみ、ビニール袋に入れて冷蔵庫で2日以内、冷凍庫で4〜5日は保存可能です。
甲羅盛りは、せいこがにの身や内子、外子、カニ味噌を甲羅に美しく盛り付ける伝統的な食べ方です。まず、お腹を上にして置き、ふんどしと呼ばれるお腹の殻を根本の部分に指を差し込んでぐぐっと外します。外子はふんどしの裏側についているので、一緒に取り出します。
次に両脚をまとめて持ち、中央に向かって折り曲げてから、甲羅から引っ張るようにして外します。脚の根元にあるガニ(エラの部分)は食べられないので取り除きましょう。youtube
甲羅の口の部分を上から親指で押してパコッと外します。この時、口の根本についている袋には砂が入っているので、壊さないように周りの味噌と内子を丁寧に外して甲羅の中に収めます。胴体に残っている内子も手で外して甲羅の中に収めます。
参考)https://ameblo.jp/oyashironoura/entry-12834007927.html
外子は白い繊維でふんどしに張り付いているので、スプーンでこそいで丁寧に外します。力を入れすぎると白い繊維が外子に残ってしまうので注意が必要です。youtube
脚の身は、キッチンバサミで縦に切り込みを入れると取り出しやすくなります。すりこぎ棒で身を押し出す方法もあります。取り出した身、内子、外子、カニ味噌を甲羅に美しく盛り付ければ、料亭のような甲羅盛りの完成です。箸で食べられるので、手を汚すこともありません。youtube
越前がにドットコムの公式サイトでは、せいこがにの食べ方と解体方法が詳しく解説されています。
もう無口にならない!越前がに(せいこがに)の食べ方徹底ガイド - 越前がにドットコム
外子は醤油漬けにするのがおすすめの食べ方です。しょうゆ・酒・みりんを1:1:2で混ぜた液に一晩漬けておくと、ご飯のお供やお酒の肴に最高の一品になります。生の外子は塩もみをしてさっと洗った後、薄口しょうゆで一夜漬けにする方法もあります。プチプチとした歯ごたえと濃厚な味でご飯が止まらなくなるそうです。
内子は、甘みのある濃厚な味わいを活かして、カニ味噌と和えて食べるのが定番です。その濃厚さを味わうために味噌汁にといたり、炊き込みご飯の具に使っても美味しいんです。
地元福井では「せいこのせいげ」という郷土料理があります。ほぐしたせいこがにと大根おろし、味噌を鍋に入れてひたすら煮るだけの料理で、鍋が煮立ち大根おろしの色が変わってきたら食べごろです。ご飯にかけても、酒の肴にも最適な一品なんですね。
参考)https://www.fuku-e.com/feature/detail_382.html
せいこがにの味噌汁も地域の定番料理です。内子や外子も丸ごと入れて贅沢に味わいます。5分ほど煮だすとせいこがにの殻からだしが出て絶品の味噌汁になります。酒を入れて煮ることでカニの臭みが気にならなくなるというコツもあります。
せいこがには資源保護のため漁期が極端に短く、12月31日までしか漁獲できません。石川、福井、鳥取、京都などの日本海側では11月6日から12月31日までのわずか約2ヶ月間だけです。この短い期間を逃すと翌年まで食べられないので、旬の時期を見逃さないことが大切です。
参考)セコガニ(セイコガニ・親ガニ・香箱ガニ)を美味しく食べられる…
旬の時期である11月下旬から12月末には、内子が成熟して密度が高くなめらかになり、外子もぷちぷちとしてハリと弾力が出てきます。甲羅の裏側が鮮やかな赤褐色で、全体に張りがあるものを選ぶと良いでしょう。
解凍する際の注意点として、冷凍と解凍を繰り返すと風味が落ちてしまうため、食べる分だけ解凍するのがポイントです。冷凍された茹でがには冷蔵庫の中でゆっくりと低温で解凍すると、旨味を逃さず美味しく食べられます。
保存する場合は、ラップや新聞紙でしっかり包み、さらにビニール袋に入れて保存しましょう。乾燥を防ぐことが美味しさを保つ秘訣です。
香箱ガニの旬の時期や産地について詳しく知りたい方は、こちらのサイトが参考になります。
香箱ガニの旬は12月!地域別の禁漁期や美味しい季節を紹介 - 松葉ガニ.com
福井県公式の越前ガニ専門サイトでは、漁期や産地の情報が詳しく掲載されています。
越前かにの解禁と禁漁 - 越前がにTV
せいこがには、限られた期間だけ味わえる冬の贅沢です。内子と外子の濃厚な味わいを存分に楽しむために、基本的な茹で方や甲羅盛りの作り方をマスターして、この貴重な旬の味覚を堪能してみてはいかがでしょうか。
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