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ポーズバリエーションが格段に増える 無料のポーズロックユーティリティ

 どういうものなのか、まずはこれを見てもらおう。モデルは、 Michael4 を使用。

 Michael4にデフォルトで付属しているGeneral Posesから、M4_003(ファイティングポーズっぽいやつ)を適用。

 今回紹介する、ポーズロックユーティリティから「!!UpBody_LockOn」(上半身固定)を適用。

 Michael4に、M4_014(頭を抱えてしゃがみこむネガティブポーズ)を適用。

 上半身はそのままで、下半身にのみポーズが適用される。そう、このユーティリティを使えば、ポーズ集の中から「上半身のポーズだけ」または「下半身のポーズだけ」を適用することができるのだ。

ダウンロード先

 制作者はカイザさん(カイザのPOSER ROOM)。サーバスペースの都合で、ダウンロードページは別のかたのサイト内にある。

 →Poser用ツール lock_pose.zip ダウンロードページ (にゃんのぽざ研 技術館

付属物

  • ポーズ
    • 上半身ロックポーズ
    • 下半身ロックポーズ
    • 上半身ロック解除ポーズ
    • 下半身ロック解除ポーズ

 このユーティリティは、ポーズデータとして提供されている。「LockOn」とついたアイコンを適用すると上半身または下半身が、何をやっても動かせなくなる。この状態で別のポーズを適用すれば、上半身、または下半身にだけポーズを適用できるというわけだ。

 用が済んだら「LockOff」を適用することで、ロックを解除し、動かせるようになる。

仕組み

 「!!DownBody LockOn」を開いてみると、中身は単純であることがわかる。

 各パーツに「locked 1」(固定)を設定しているだけである。だけなのだが、これを使うだけでポーズ集のバリエーションがググン、と増えるのだ。応用として、「目玉だけ固定」とか、手のポーズ用に「手首だけ固定」なんてのがあっても便利かも知れない。

その他

 ポーズ適用時に使うものなので、これらのユーティリティは「コレクション」に登録しておいた方が使い勝手がいいかも知れない。いちいちポーズフォルダを移動しなくて済むからだ。

 また、Poser7ならば、スクリプトからポーズを呼び出すようにして、画面上部メニューからロックのオン・オフを切り替えるようにしてもいいだろう。私はこの方法で使っている。


▲Poserの画面上部メニューから、サクッとロックオン・オフ

 やり方は、<Poserインストールディレクトリ>\Python\poserScripts\ScriptsMenu\3 Lock Poseに以下のようなファイルを作成して、Poserを再起動すればOK(Poser7のみで可能。「3 Lock Pose」の部分は自由に名前を付けて構わない)

import poser

scene = poser.Scene()
figure = scene.CurrentFigure()

scene.LoadLibraryPose("\Runtime\Libraries\Pose\!!DownBody LockOn.pz2")

▲1 DownBody Lock.py のファイルの中身

 スクリプト内では、ライブラリにあるRuntime\Libraries\Pose\!!DownBody LockOn.pz2を選択中のフィギュアに適用せよ、ということをやっている。

 また、実害はなさそうだがインバースキネマティクスをオンにしている場合、ロックをオンにすると足首がグニッと曲がることがある。ロックをオフにすると元に戻るようだ。


▲足首がグニッ

まとめ

 とてもシンプルな仕組みながら、ポージング時にとても役立つツールと言えるだろう。Poserというソフト自身の進化は最近なんだかゆるやかになってきてしまっているが、使う側の工夫の余地はまだまだあるのだなあ、としみじみ思ってしまったのだった。

関連:
Michael4 Base紹介

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