こだわり調味料の悲劇 キャベツのうまたれ


 TVをぼーっと眺めていたら、こだわり調味料の特集番組が放映されていた。


 そこで紹介されていたのが「キャベツのうまたれ。」
 うまだれじゃなくて、うまたれなのか。そういうちょっとした言い回しもこだわりが出ている、ということなんだろうか。
 それはともかく、九州の焼き鳥屋では定番の、酢の入ったタレなんだそうで、キャベツにかけて食べるととんでもなくうまいらしい。
 へー、そうなのと思いながら見ていると、その「キャベツのうまたれ」を買うためにわざわざ福岡まで来たけども、売り切れてて買わずに帰った男性の姿だとか、「本日は売り切れました」みたいなビラを入り口に貼る店だとかが映し出されて、私の中でも「キャベツのうまたれ」の存在は大きくなっていった。
 そうか、そこまでして入手したいほどおいしくて、しかも手に入りにくいものか。今はブームらしいから手に入りにくいんんだろうけど、そのうち一度は食べてみたいなあ、と思った。
 ふと。
 楽天とかで、通信販売してないのかな、でもきっと軒並み売り切れなんだろうなあと思いつつ、パソコンで検索する。
 あれぇっ。
 普通に売ってる。
 福岡まで来たけど売り切れでがっかりして帰ったおっさんの立場は。この瞬間、ものすごく調味料にこだわるおっさんは、パソコンで通販出来ることも知らずに無駄なことをした人、と化してしまったのだった。
 恐ろしい。
 恐ろしいし、そのおっさんには悪いけども、とりあえずキャベツのうまたれを注文しておいた。
 なんだ大してうまくないじゃないか、とか、類似品だったちくしょう、というオチも考えられるけども、それはそれで面白いのでのんびりと、うまたれの到着を待つことにしよう。
楽天でふつうに売っている「キャベツのうまたれ」