イノセンス 難しいことわざの応酬

ジャパニメーション。

 

そんなふうに呼ばれるほど、日本のアニメは海外での評価が高いそうだ。

 

ドラゴンボールだのドラえもんだのが人気なのはわかる。わかりやすいからだ。ミッキーマウスが全世界で親しまれているのと同じような感じじゃないだろうか。

 

その一方で、なんだかよくわかんない世界観で、小難しいアニメがウケていたりするらしい。

 

多分、これもその一つだろう。

 

イノセンス

 

まっすぐにしか走れない少年が、分厚い壁に正面からぶつかりながら、血まみれになってぼろぼろになって、それでもまっすぐに突き進み、いつしか壁を破壊して向こう側に行き着く話。

 

猪センス。

 

そんなことを考えながら、オンラインDVDレンタルで、借りてみた。月額固定だから、物凄く見たいものがなくても、とりあえず何か借りないと損なのだ。

 

予想に反してというか、80%以上は冗談だが、そんな猪センスじゃなかった。

 

中国系が支配して、ロボットやサイボーグがそこいらをうろうろしているような未来の話。あちこちに謎の漢字やへんな中国人形が出てくる。3DCGもふんだんに使われてて、話も難しい。

 

よくわからないことわざもたくさん出てくる。

 

「ごんべが種まきゃ、カラスがほじくる…か」

 

そんなわかりやすいものはないが、後半はもう、ことあるごとにことわざらしきものが出てくる。そして、主人公がそれをつぶやいて納得するのだ。敵もさらに難しいことわざを出してくる。高度な精神戦だ。

 

難しい漢字もバンバン出てくる。どんなに難しい漢字も、主人公たちはさらりと読んでしまう。

 

設定上は、主人公たちの脳は外部記憶装置と直結していて、瞬時に小難しい検索が出来るからなんだそうだ。

 

だが、かなりのおいてきぼり感である。

 

イー、アァーと女の子が歌う、歌詞があるようでないような謎の東洋系挿入歌も変な感じを盛り上げる。

 

な、なんかわかんないけど、主人公が敵を欺いたらしいぞ。よ、よくわかんないけど、味方が出来たらしいぞ。あれっ、スタッフロールが流…。

 

私のように脱力して見る人間にはつらいDVDだった。見る人はどうか、気を抜かず、目に力を入れながら細かい伏線なんかも見逃さずに見てほしい。

 

個人的な好みだが、やはり難しい作品は個人的にはイマイチ楽しめない。
★★☆☆☆