最近の免許はICチップ入り


 運転免許証の更新に行ってきた。
 届いたはがきと、現在の運転免許証、そして手数料を持って新宿運転免許更新センターへ。
 私は普段めったに、というかまず運転しないゴールド免許の優良ドライバーである。
 免許更新センターは都庁第二本庁舎の2Fにある。受付に「更新のお知らせはがき」と免許証を差し出すと、これに必要事項書いてくれ、と用紙を渡される。書いたら、更新料(3,250円)を払って、書類に収入印紙を貼ってもらう。
 次は、視力検査だ。上、右、左、などと「C」の向いている方向を3回答えて終わりだった。
 ここで、今までになかった手順、「免許の暗証番号を決める」というのがあった。機械のタッチパネルにあらかじめ決めた4桁の暗証番号2つを打ちこむのだ。個人情報保護のからみだろうか、免許には本籍地が記載されておらず、内蔵されたICチップに情報が保存されている。
 情報を読み取るには機械のとこまで持ってって暗証番号を撃ちこむ必要があるのだ。ただし、名前と住所は普通に記載されているので、身元確認には今まで通り使えるようだ。
 次は写真。
 私の前のおばちゃんが緊張した顔で写真を撮られていて、撮った画像が画面に映っていた。うわあ、あのおばちゃんこの引きつった顔を免許に貼られるのかあ、と思っていたら、なんだか私も緊張して、ついでに少しおかしくなって、笑いをこらえているような顔を免許に貼られる羽目になってしまった。
 最後に講習だ。優良ドライバーは30分。3冊もの教本と安全運転の自己診断シートみたいなのを渡される。担当の人が、そのうちの1冊をざっくり5ページくらい説明したところで、「教本の説明はこれで終わりです、あとは家に帰って読んで下さいねー」と言っていた。
 家に帰ってまで読むわけはないし、だったら5ページだけのやつを渡したほうがいいんじゃあないのかと思ったが、たぶんこれは天下りの人の大事な仕事なんだろう。カラーをふんだんに使った、ほとんど読まれることのない教本3冊をカバンにしまいこみ、残りは交通事故を起こしたら怖いですよ、というDVDを鑑賞。
 あっという間に30分が経った。
 囚人のように番号を呼ばれて免許をうけとり、帰り際に暗証番号が通るかどうかを実際にテストして更新は終了だ。
 笑いをこらえた顔を貼られた免許をすばやく財布にしまいこみ、私は都庁を後にした。待ち時間も含めて1時間弱で終わったのだ。
 めんどくさいなあ、と思っていた手続きを一つ片付け、すがすがしい気持ちになったところで今回の日記を終わる。