私が有名クリエイターであり、ワザをこっそり教えてやるぜ、ということではない。そういうタイトルの本を買ったという話だ。
26人のFlashアニメクリエイターがFlashの作り方のコツを解説するという内容。半分ぐらいの人は私も作品を見た覚えがあるという、そうそうたる面々のようである。
で、解説内容。これがかぶりまくっている。「手の抜き方」「多関節キャラの動かし方」あたりを3,4人の作家が書いている。かと思えば、私が好きなクリエイターのかたが、なんだかぐだぐだな独り言みたいなことを書いていて、優れた選手は必ずしも優れた監督にはならないというような言葉を思い出したりしたのだった。
特にウラ技的なことは解説されていなくて、どちらかというと皆、地道に作ってるんだなということがわかる内容である。
ただ、おまけでついているCDがすごい。なんと、各クリエイター作品のflaファイルが収録されているのである。flaファイルはFlashのソースファイル。つまり、いろんなかっこいい演出のカラクリがわかってしまうのだ。作品まるごとではなく、作品の一部をサンプル的に抜粋した形だが、これが非常に参考になる。
見て思うことは、やはり地道な努力の積み重ねなのだということ。
そして、当たり前だが作り方にもいろんな個性がある。タイムラインにこれでもかとレイヤーを並べるひとも入れば、シンボルの入れ子を作りまくるひとも居たりして面白い。シンボルの整理の仕方も、ファイル名を工夫する人も居れば、フォルダを分けて整理する人も居たりして非常に参考になる。
同じく自作フラッシュの中で自由に使えるという音声ファイルもCDに収録されている。これはいいと思って聞いてみたら、ちょっと微妙な独り言っぽいのが多数収録されてて、なんじゃこりゃと思ってしまったのだった。
本の解説内容はともかく、付録のflaファイルは一見の価値ありである。ただ、このflaファイルにちょちょいと手を加えて自分の作品として発表したりすると怒られるので気をつけよう。
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