ことぱくの引越し




フラッシュで描いたことぱく。 子供の落書きではない。
 都会の狭いワンルームから、田舎の3部屋ある場所へ引っ越したことぱく。
 引越し当日は大変だった。
 次々と運び出される荷物に異変を感じ、身を潜めることぱく。だが、私はことぱくをキャリーケースに詰め込んで現地まで運ばねばならないのだ。
 シャァーッ!
 捕まえようとする私に、ついに食べられる日がきたのかとばかりに威嚇することぱく。
 まず、白くてのんびり屋のぱくがつかまり、キャリーケースに詰められる。こともしばらくして捕まったが、怖かったためか、キャリーケースに入れられる瞬間、おしっこをもらした。
 すまない、ことぱく。
 車で移動中も、ことぱくは鳴き続ける。
 食べないで。食べないで。
 いや。
 捨てないで。捨てないで。
 そんな意図を込めて鳴いているのかと思うと、私まで泣けてくる。
 引っ越すだけだから!
 だが、ことぱくには通じるはずもなく、移動中ずっと鳴き続ける。目的地について、部屋に離しても鳴き続ける。ごはんも食べない。水も飲まない。
 一時はどうなることかと思ったが、三日ほどで慣れ、今は見晴らしのいい窓から、日課の「監視」に励んでいるようだ。うむ、ごくろうごくろう。
 ことぱくたちが、部屋でのんびりしているのを眺めつつ、今回の日記を終わる。