北海道に、スープカレーを探す旅に出ていた。
初日。札幌駅周辺で昼飯にスープカレーを食おうと思ったが、歩いていけるところには意外とカレー屋が見当たらなかった。雑誌に紹介されてるような有名店は電車に乗って少し移動しないと行けないらしい。
ふうむ。
札幌駅ビルのステラプレイスという区画にある、カレー研究会という店を発見。研究施設ではなく、そういう名前のカレー専門店なのだ。
他の店はそうでもないのに、この店は待ちが出来ていた。客は4組。メニューを渡され、とりあえずカレーを決める。
スープカレーはたしか2種類あって、スリランカ風スープカレーにすることに決定。辛いカレーだということだ。
順番がまわってきて、席に案内される。一緒に行った友達はキーマカレーを注文してた。
そして、スープカレーがやってくる。北海道のスープカレーが私の目の前に。
巨大なチキン、まんまるい白い何か、そしてスープ状のカレーである。皿は二つ。スープカレーの皿と、もう一つ、皿に盛った飯と共に運ばれてきた。
まんまるい白い何かは、ジャガイモかと思ったら、小ぶりの玉ねぎが丸ごと入ってた。スプーンでほぐして、少し食べてみる。うむ、玉ねぎだ。あまり味がしみてない玉ねぎだ。
カレーが辛いときに少しづつ食べて辛さを緩和するためのものだろうか。しかし、それにしては大きすぎる。
次にチキン。骨付きもも肉だ。よく煮込まれてて、スプーンを入れると身がポロリと崩れる。あれ、なかなかすくえないな。苦労していると、友達にナイフを使った方がいいんじゃないのと指摘される。うむ、確かに。
チキンは玉ねぎと違ってちゃんと味がしみてた。ほどよい煮込み加減で、チキンはしっとりしててやわらかかった。カレーとチキンは相性がいいのかも知れない。
ごはんをスプーンにすくい、それをスープカレーにちゃぽ、とつけて食べる。ほどよい辛さだ。色々スパイスが使ってあって、複雑な味に仕上がっている。松屋のスープカレーは、なんだかシンプルな味だったが、こちらは複雑な感じ。
味のしみてない玉ねぎは残した。玉ねぎは不要だったが、おおむねおいしいカレーだった。満足、満足。
その後、私はスープカレーを探すという旅の使命を忘れ、ウニやイクラやカニにおぼれた。気がついたら最終日の帰りの飛行機に乗る女満別空港で、そこで見つけたレトルトカレーを買って目的を果たしたことにしたのだった。
レトルトカレーのレポートはまた書くことにして、今回の日記を終わる。