スティーブ・ジョブズ信奉者が書いた Think Simple アップルを生み出す熱狂的哲学


 「シンプルに仕事をすることの素晴らしさ」語るビジネス本、「Think Simple アップルを生み出す熱狂的哲学」( kindle )を読んでみた。

 この本は、10年以上もスティーブ・ジョブズと一緒に仕事をしたという、広告クリエイティブ・ディレクターのケン・シーガルという人が書いたものだ。
 シンプルに仕事をするということはどういうことなのか、10章に渡ってまとめてある。こんな感じだ。

     

  • 容赦なく伝える

    - 相手が気分を害しようが、ダメなものはダメと率直に言う。

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  • 少人数で取り組む 

    - 優秀なメンバーを集め、少数精鋭で仕事を進めろ。

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  • ミニマルに徹する

    - 選択肢は少なく。複雑な製品ラインナップをシンプルに。

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  • 動かし続ける

    - たっぷりの時間ではなく、「計画と充分でない時間、現実的な高い目標」で実行。

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  • イメージを利用する

    - その製品か製品ラインナップを象徴する偶像となるイメージを作れ。

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  • フレーズを決める

    - 短い言葉で表せる「フレーズ」を決めろ。そして、死守せよ。

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  • カジュアルに話し合う

    - 凝った資料や、何段階もの承認手続きは無駄。事実を知ることのできる最小限の情報とホワイトボードを使って、ざっくばらんに話し合え。

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  • 人間を中心にする

    - 人を機械に合わせるのではなく、機械を人に合わせろ。「5ギガHDD搭載で、CPUがXXでメモリがXXの音楽プレイヤー」ではなく「1000曲がポケットに入る」

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  • 不可能を疑う

    - 「それはできない」と言われたら、「多少、特殊な努力をすれば出来る」なのではないかと、疑ってかかれ。

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  • 戦いを挑む

    - フェアな戦いをするな。使える武器はなんでも使って戦え。

 どれもこれも、特に文句はない。もっともだ、と思える。しかし、「シンプルは0か100かだ。中途半端なシンプルは全く意味が無い」のだそうで、シンプルを徹底することは非常に難しいのだそうだ。この10箇条を私に当てはめたら、いったいどうなるんだろうか。
 「部長、ハラが出すぎですね。顔もテカりすぎで、息も臭いです。なんとかして下さい。」(容赦なく伝える)

 「いまのプロジェクトはメンバーが多すぎます。私を外して下さい」(少人数で取り組む)

 「ここをあーやってさー、こうやってさー、こうすれば出来んじゃね?知らねーけど。ね、部長」(カジュアルに話し合う)

 「腹が減ったのでおやつを食べてきます。2時間で戻ります。」(人間を中心にする)

 「え、私がクビ? 会社としての努力が足りないんじゃないですか?」(不可能を疑う)

 「いやだよー、クビはいやだよー。一家が路頭に迷うよー、死んだら化けて出てやるぞ、うわーん」(戦いを挑む)
 最終的に、会社をクビになったところで今回の日記を終わる。
 

Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学

NHK出版 (2012-07-31)

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